同期化メディアストリームコンテンツにおける高度情報統合・検索手法に関する研究

2013 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 23500142
• Research Institution: Kurashiki University of Science and the Arts
• Principal Investigator: PRADHAN Sujeet R 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (90320001)
• Keywords: 同期化メディアストリーム / 代数的な検索モデル / 検索単位 / 量子論

Research Abstract

当年度は、これまで提案してきた同期化メディアストリームにおける代数的な検索モデルの応用について研究を行った。特に、オンラインコース教材における講義ビデオ，講義資料用スライドや電子教科書といった多様なメディア情報から密接な相互関連性をもつ細かい部分を互いに有機的に統合した形で検索できる情報システムの開発を目標にし、そのために、①メディア内のきめの細かい情報単位まで容易に検索の対象にすることや②利用者の行動を同一枠組みに反映させることを可能とさせる量子論に基づいた確率検索モデルのについて検討した。
研究期間全体を通じて実施した研究の成果については、交付申請書に掲載した「研究実施計画」通り研究を行い、その研究成果をまとめた英語の論文が国際的に有力なジャーナルに掲載された。具体的な内容としては、2 次元データタモデルによる構築される同期化メディアストリームに対してキーワード検索手法を用いた場合に，起こり得る問題点を明らかにし，その問題が起きたときに対応できる新たな検索結果モデルを提案した。次に、この検索モデルに必要とする理論，特に，代数的な演算やそれらの演算における性質を形式的に定義を行った。これらの定義によって、検索モデルにおける理論上の効率や性能の保証ができるため、重要な成果だと考えられる。また、このデータモデル及び検索モデルの効率の面での性能、有効性について検証を行うために、3種類のテストコレクションを生成し、そのデータに対して実験を行い、モデルの検証を行った。テストコレクションは、実際に使われている講義スライド・講義ビデオや教科書に基づいたデータである。この実験を行うためには、2台のコンテンツサーバを購入し、ＪＡＶＡ言語を用いてプロトタイプシステムも作成した。
今後、このモデルの更に有効な応用について検討していく予定である。