2013 Fiscal Year Research-status Report
脳fMRI研究・機械学習・複雑ネットワークを融合した計算神経グラフ言語学の試み
Project/Area Number |
23500171
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤間 啓之 東京工業大学, 社会理工学研究科, 准教授 (60242301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徃住 彰文 東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (50125332)
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Keywords | 脳科学 / fMRI / 機械学習 / 複雑ネットワーク |
Research Abstract |
平成25年度に取得済みの脳画像データの統計解析・機械学習モデル計算と、それを言語コーパスからのグラフ情報と関連付ける分析を続行した。しかし、fMRI実験設備が周囲の建物改築・新築工事などで一時期閉鎖されたことで、実験を工事が行われていない日曜日に行うなど、不可避の理由によりやや実施が変則的になった。それでも当該年度では、計18日、30時間近くのfMRI実験を行うことができ、その成果は、Brain and Language誌(Elsvier)にNeural Basis of Language Switching in the Brain: fMRI Evidence from Korean-Chinese Early Bilingualsとして投稿し、現在査読中である。一方複雑ネットワークデータをfMRIデータと結び付けるという、まさしく本研究のコアの部分は、Can Graph Components Derived from an Associative Concept Dictionary Predict fMRI Neural Activation Patterns that Represent the Meaning of Nouns?という論文にまとめ、Cognition誌で査読中である。一方、fMRIデータの機械学習において、実験参加者間で脳賦活予想モデルを計算するという試みは、Cross-participant Modelling Based on Joint or Disjoint Feature Selection; An fMRI Conceptual Decoding Studyという原著論文として、Applied Informatics誌(Springer)に2014年3月19日付けでacceptされた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
fMRI実験設備が周囲の建物改築・新築工事などで一時期閉鎖されたことと、実験参加者の音声を収録するなど実験デザインを若干修正した追加fMRI実験を行う必要が生じたこともあり、研究に遅れが生じた。しかし、本研究のコア目標に関しては、原著論文にまとめることができ、国際的なトップジャーナルで現在査読を受けている。また、本課題研究のうち、第一論文としてまとめたDecoding semantics across fMRI sessions with different stimulus modalities: a practical MVPA study(Frontiers in Neuroinformatics誌)のアクセス率が極めて高いということから、Frontiers誌より、さらに一般向けに同研究をFocused Review Articleという招待論文の形でまとめ直すよう、依頼を受け、現在執筆中である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果をより一般に広めるため、国内外に情報を発信するためのさらなる活動を展開する予定である。上記のFocused Review Articleにより、さらにこの分野の読者層を広げてゆきたいと考えている。さらにfMRI実験の残りとして、実験参加者の音声を収録するなど実験デザインを若干修正した追加fMRI実験を行うことを予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に取得済みの脳画像データの統計解析・機械学習モデル計算と、それを言語コーパスからのグラフ情報と関連付ける分析を行い、それを業績として発表する予定であった。しかし、fMRI実験設備が周囲の建物改築・新築工事などで一時期閉鎖されたことと、実験参加者の音声を収録するなど実験デザインを若干修正した追加fMRI実験を行う必要が生じたこともあり、研究に遅れが生じた。また、この研究をまとめて国際学術雑誌論文として準備したもの3本のうち、1本が採択済み、2本が投稿中であり、また会議発表には至っていない。そこで、未使用額が生じている。 このため、少人数での追加のfMRI実験と国際学術雑誌論文の発表、会議での発表を次年度に行うこととし、未使用額は、実験参加者謝金、国際学術雑誌論文掲載費、会議参加旅費等に充てることとした。
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Research Products
(1 results)