2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23500221
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
愼 重弼 会津大学, コンピュータ理工学部, 准教授 (40315677)
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Keywords | パターン認識 |
Research Abstract |
本研究のテーマは高い個人性を持つ手書き文字を人工的に生成する方法を扱う研究である。本研究チームは最近多様な筆記スタイルを一つのモデルで作ってこれを通じて原本のスタイルと似ていながらも多様な筆記体文字を生成する研究を遂行した。筆記モデルの精密度向上、文字合成を通した署名検証の性能向上、毛筆文字の合成が可能な筆記モデルの開発という目標で昨年の研究実績は以下のとおりである。 1.コンピュータ上で記録されたオンライン文字が紙の上に書かれた文字と異なる特徴の1つは文字を書く間の速度情報が保存されることである。以前のモデルを使って合成された文字は外見上では原本の文字と大きく差がなかったが、内部の速度情報においては比較的大きな差を見せた。オンライン手書き文字での速度は点(point)と点の間の間隔に左右されるから、この段階では文字を生成した後、点と点の間の補間を本来の署名と類似するようにする方法に関して研究を行った。 2.筆記モデルの精密度向上を試みた。まず、一文字内で画(ストローク)間連結形態が互いに違う文字のためのモデルを開発した。次に原本の筆記速度を合成された文字でも維持するためのモデルを開発した。 3.手書き文字合成を利用した署名検証の性能向上を試みた。署名5個を訓練パターンで使用時、現在5%程度の署名検証エラー率を署名10個の訓練パターンで使用時のエラー率を3%水準に下げる目的でしたが、予想したとおりに向上しないため、これに対する研究が必要であった。合成された文字を使って署名検証実験を遂行して結果の分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
筆記モデルの精密度向上を試みて、おおむね順調で進展している。 まず、一文字内で画(ストローク)間連結形態が互いに違う文字のためのモデルを開発し、原本の筆記速度を合成された文字でも維持するためのモデルを開発した。 次に手書き文字合成を利用した署名検証の性能向上を試みた。署名5個を訓練パターンで使用時、現在5%程度の署名検証エラー率を署名10個の訓練パターンで使用時のエラー率を3%水準に下げる目的でしたが、予想したとおりに向上しないため、これに対する研究が必要であった。そのため、合成された文字を使って署名検証実験を遂行して結果の分析を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策は以下のとおりである。 1.手書き文字合成を利用した署名検証の性能向上のために、合成された文字を訓練パターンで使う方法を改善する。 2.毛筆文字の合成のためのモデル開発を行う。コンピュータで生成される毛筆文字はタブレット用ペンの筆圧、ペンの角度によって形が調節される。この段階では毛筆文字に現れる個人性を分析して、個人性を失わず新しい文字を生成できるモデルを開発する。毛筆文字に現れる個人性はインクの量が均一であると仮定するならば、大部分字の形状、筆記の速度、画の幅と筆先の方向変化によって決定される。この中で文字の形状と筆記速度はペン書きでも同様に現れる部分であることから、ここで新しくモデリングする必要があるのは画の幅と筆先の方向変化である。毛筆文字の合成モデルは次の3段階を経て研究・開発される予定である。(1)画幅の変化に対するモデル生成、(2)筆先方向変化に対するモデル生成、(3)画幅、筆先モデルと既存の文字形状モデルの統合。以上の予定で毛筆文字の合成のためのシステムを構成する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年の研究のために国内及び海外の研究会議の旅費、会議の参加費、論文雑誌への投稿費、物品の購入費、学生のシステムの構築のためのアルバイト費のために使用する予定である。
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Research Products
(14 results)