2013 Fiscal Year Annual Research Report
ボケと雑音が複合的に重畳した画像の復元アルゴリズムとその実用化に関する研究
Project/Area Number |
23500227
|
Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
辻 裕之 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (70350676)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 誠聡 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (40454178)
|
Keywords | 画像処理 / 画像復元 / 非線形フィルタ / 混合雑音 / TVフィルタ / FPGA実装 |
Research Abstract |
本研究の目的は,複合的な要因で劣化した画像をTotal Variationフィルタ(以下,TVフィルタ)をベースとしたアルゴリズムに基づいて統一的に復元するアルゴリズムを提示するとともに,その実用性を検証するため,TVフィルタ部のハードウェア化を実現することである. 前年度には混合雑音(ガウス雑音とインパルス雑音)が重畳した劣化画像復元のフレームワークを提示したが,任意の輝度値を持つランダム値インパルス雑音を考慮した場合,インパルス検知の更なる精度向上が必要であった.このため,H25年度は,既に提案したガウス曲率に基づくインパルス検知手法の改善に関する研究を継続し,その成果の一部を国際ワークショップ(ISPACS2013)に発表済みである.さらに,改善後のインパルス検知手法を本研究で提案する画像復元アルゴリズムに組み合わせ,混合雑音除去に適用したうえで総合的な評価を行った.この結果は研究論文(神奈川工科大学研究報告)として発表済みである.なお,複合的な要因で劣化した画像としてボケを含む場合の復元手法については現在も検討を継続している. 一方,本研究で提案する画像復元アルゴリズムはTVフィルタを核として構築されているが,TVフィルタはエネルギー最小化を数値的に実現することから反復処理を伴うのが一般的である.前年度までにFPGAによるTVフィルタのハードウェア実装の基礎検討を行った結果,H25年度はより大規模な設計環境としてALTERA社製のStratix Vを導入し,反復処理を伴うTVフィルタ実装のための検討を継続した.反復処理を効率的にハードウェア実装するため,1回の反復処理に必要な近傍領域に合わせて最低限必要なライン数分のメモリのみを実装することにより,必要メモリ量の削減を行った.その結果,標準サイズのモノクロ画像に対して反復回数9~10回のTVフィルタが実装可能であることを確認した.本成果は国内の総合大会において発表済みである.
|
Research Products
(5 results)