2012 Fiscal Year Research-status Report
医療診断支援のための内視鏡画像からの形状復元とポリープ識別
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23500228
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
岩堀 祐之 中部大学, 工学部, 教授 (60203402)
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Keywords | コンピュータビジョン / 形状復元 / 内視鏡画像 / 凹凸曲面 / 点光源 / 透視投影 / ポリープ識別 / 特徴量 |
Research Abstract |
ポリープが含まれる内視鏡画像を対象として,1光源照明かつ透視投影の条件のもとで形状復元を行う手法のアルゴリズムの開発と評価を行った.形状復元を行う際に,内視鏡画像が鏡面反射を含むことから,まず鏡面反射成分の除去を行う手法について検討を行い,異なるカラー反射率をもとに反射率の違いを吸収することを目的として,より安定した一様な拡散反射成分の画像に変換する手法を開発した.手法では,鏡面反射の候補領域をマスク画像として抽出,グレースケール輝度値でRGB値を正規化したのち,正規化RGB空間で各点の分布をもとに,各点の極座標での値の組に変換し,クラスタリングを行う.隣接クラスタの境界上の2点では傾きを等しいとする仮定から,反射率の相対的な値を決定するが,クラスタリング適用の順序により結果の相違が出ることから,複数回数の試行による投票処理により安定した結果を得る方法を開発した.また,ポリープの形状復元では,連続凹凸曲面を対象とし,初期点から回りの点に対して形状復元(距離と傾きの復元)を行う手法として,複数点の隣接点から距離情報を求める際に,光学的制約と幾何学的制約をもとに最適化により安定した解を得る方法を開発した. また,形状復元の対象となるポリープ候補領域を検出する方法については,ヘシアンフィルタをベースとしたポリープ候補領域の検出を行い,検出された候補領域のそれぞれについて,ポリープであるかどうかを識別する手法を検討した.特徴量として,色・テクスチャからなる統計的特徴量のほかHOG特徴量など局所特徴量を抽出し,抽出した特徴ベクトルからSVMでの学習を行い,学習パラメータの組み合わせに対して,特徴選択により有効な特徴量の組み合わせを用いて,ポリープ識別を高精度に行う方法を開発した.本年度はアルゴリズムの具体化とともに実装と性能評価を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的に基づいて理論的な検討に加えて実験評価を行いながら研究を遂行しており、得られた知見や結果に関する研究発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで1枚,2枚の内視鏡画像における形状復元精度向上のための方法をもとに,実験評価を行ってきた.今後の研究の推進方策としては,実画像を増やして検証した実験評価を行うとともに,ポリープ候補領域を効率よく検出するためのフィルタの開発,ポリープ存在候補を投票処理などで決定する方法,さらには,動画像処理に対応させることで,結果の安定性を向上させるための検討を行う.形状復元に関しては2枚以上の情報を用いて絶対的な大きさを得るための方法を検討する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(30 results)