2013 Fiscal Year Annual Research Report
多眼光線空間カメラを用いたデジカメ画像処理技術の研究
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23500231
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
蚊野 浩 京都産業大学, コンピュータ理工学部, 教授 (60582351)
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Keywords | 画像入力装置 / カメラ / 画像処理 / コンピュテーショナルフォトグラフィ |
Research Abstract |
本研究は、コンピュテーショナルフォトグラフィの代表的な手法である多眼光線空間カメラ(ライトフィールドカメラ)に関したものである。研究当初の目的は次の3点であった。1.ライトフィールドカメラの特性を、通常のカメラと比較できる指標で定量化すること。2.ライトフィールドカメラに適した超解像処理技術を開発することで出力画像を高画素化すること。3.ライトフィールド画像処理を通常のカメラ画像に適用することで、従来カメラを高付加価値化すること。 平成24年度までに行ったことは、概ね、次の2点である。第一にライトフィールドカメラの構造を詳細に解析し、その動作を通常のカメラと容易に比較することができるようにした。その結果、ライトフィールドカメラの特性を通常のディジタルカメラの特性と定量的に比較することが可能である。第二に、市販のライトフィールドカメラであるLytroの生画像を用い、複数画像からの超解像処理技術を応用することで、出力画像を高画素化(高解像度化)することを試みた。第二の点について、平成24年度までには明確な結果を得ることができなかった。 平成25年度(最終年度)は第二の点についてさらに研究を進めた。研究の中で、Lytroが取得するライトフィールドをより詳細にモデル化し、複数画像からの超解像処理技術を適用した。その結果、Lytroアプリケーションが出力する画像の解像度に対して約24%の高解像度化を達成した。なお、当初の目的の一つである上記3については、具体的な研究を進めることができなかった。
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