2012 Fiscal Year Research-status Report
身体性を基盤としたコミュニケーションを通して子供と遊ぶ自律ロボットの研究
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23500240
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
長井 隆行 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (40303010)
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Keywords | 遊び相手ロボット / 知能ロボット / ヒューマン―ロボットインタラクション / 遊びと発達 |
Research Abstract |
24年度は、昨年度開発した遊びロボットを用いた「子供-ロボット」実験を実施し、これによって蓄積した実験データを基に、遊びにおける趣向と性格の関係性や認知発達の関連性などを調査することが目標であった。そこで実際に実験を行い、20名程度のデータを解析したところ、遊びにおける趣向と性格の間に関係があることが明らかになった。これは、ロボットと遊んでいる間の子供の動作に関する特徴と実験終了後に行った、子供の性格検査の結果を解析することで得られた知見であり、ロボットが子供の動作を遊びを通して観察することで子供の性格を推定し、ロボット自身の振る舞いを調整することや、子供にとって必要と思われる遊びを誘導することなどができる可能性を示唆している。 さらに本年度は、保育士と子供の大規模遊び実験に向けたロボットシステムの構築を行った。 これは、保育士がロボットを操作することで多数の子供と長期的に遊び、その際の子供の行動データと、保育士のロボット操作データをすべて記録することで大規模な状況―ロボット行動(操作)データベースを構築することを目的としている。このようなデータを構築することで、ロボットは行動と状況の対応関係や子供の状態をよりよく予測することが可能となる。本年度構築したシステムは、保育士がロボットを非常に直感的に操作でき、かつ子供がロボットが操作されていることに気づかないよう考慮されており、予備実験によりその有効性を示した。このシステムを利用して、来年度に本格的な実験を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究計画の主は、ロボットが子供と遊んでいる際に観測する子供の振る舞いから、子供の性格や好みの遊びなどを推定し、その結果に基づいて行動を調整したり遊びを誘導したりすることに関する検討であった。これに対し、実験結果を解析することで、非常にポジティブな知見を得ることができた。また、この内容に関して論文誌に投稿し採録された。このように、研究は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究はおおむね予定通りに進んでいるため、従来の計画通りに研究を進める。具体的には、以下の通りである。 最終年度は、本年度に引き続きロボットの改良を行い、最終的な大規模実験と評価を行う。(1)前年度に引き続き遊びアルゴリズムの改良:ロボットの更なる改良と、前年度までの計画で十分に進捗しなかった点を補う。(2)長期間実験と最終的な評価:長期間ロボットを幼稚園で稼動し、実験を行う。全体で30名程度のデータを数週間に渡り取得することを考えている。これらのデータから、最終的な評価を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(5 results)