2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23500241
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
栗山 繁 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20264939)
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Keywords | 可視光通信 / 情報配信システム / 光源色変調 / 間接光通信 / カラーLED照明 / デジタル調光 |
Research Abstract |
「間接光に基づく情報の送受信機構」の研究目的に対しては,平成25年度は符号分割多重化に基づくデータ伝送を実現するために,Walsh符号を用いたカラーLED光源の調光に基づくデータ送信方式を開発した.技術的な貢献としては,複数の光源によって照らされた壁面等を撮影した動画から,各光源からの調光成分を分離して個別の強度を推定する機構を考案した.この技術により,各光源の位置と符号化のパターンを登録しておけば,カメラの撮影位置が光の変動情報を解析するだけで特定できる.したがって,床や壁面等のシーン内に局所的な特徴を検出できない状況においても,空間的な位置が把握できるロケーションセンサとしての機能も併せて搭載できるので,撮影位置と連動した情報配信が可能となる.この研究の成果は,マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2013)シンポジウムで口頭発表した. 前年度までに開発したLED光源の多段階調光を用いたデータ伝送方式は,電子情報通信学会の論文誌に採択され掲載された.本年度はこの手法をデジタルサイネージシステムに応用するために,透明な導光板の周囲にデジタル調光が可能なリボン型LED光源を張り巡らせたサインボードを独自に開発し,導光板表面にマーカで塗布される蛍光塗料から反射および透過される光の変動を解析して,伝送データを読み取る機構を開発した. 「再構成可能なLED照明ユニットの開発」の研究目的に対しては,XBeeの無線通信で相互に情報交換が可能な照度センサ付きLED照明ユニットを開発し,Particle Swarm Optimization と呼ばれる群知能に基づく自律分散型の制御方式を組み込んで,調光制御の安定性と収束速度の向上を達成した.この研究成果も,DICOMO2013シンポジウムで口頭発表した.
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