2013 Fiscal Year Annual Research Report
音楽創造性とステロイドホルモン-行動内分泌学的研究
Project/Area Number |
23500258
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
福井 一 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (10199185)
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Keywords | music / testosterone / androgen receptor / polymorphism / AMMA |
Research Abstract |
・平成25年度の主な研究実施内容は、以下の通りである。 1)データ解析:抽出した生体化学物質データと、音楽創造性との相関関係を分析する。 2)得られた結果の論文化および公表を行う。 ・当初の計画通り、本年度の研究を推進した。具体的には、昨年度に採取および抽出したデータについて、詳細な解析を行い、結果をまとめた。研究成果は、学会発表(第36回日本神経科学大会;2013年6月・京都)、および論文(Frontiers in Psychology;2013年11月)等において公表した。 ・本研究は、音楽聴取がステロイド・ホルモンに及ぼす影響と、ステロイド・ホルモン受容体多型と音楽能力との関係について検証した、パイロット・スタディである。実験は、21名の被験者を対象に実施した。音楽創造性(才能)の程度とSH(T)およびアンドロゲン受容体(AR)多型の関係を調べた結果、多型(CAG Repeat)と才能に負の相関があることが明らかになった。ARの多型(CAG Repeat)の長さが長型の群よりも、短型の群の方が、音楽能力テスト(AMMA)のスコアが高かった。また、音楽聴取前後のステロイド・ホルモン(C,T,E2)変動も有意だった。 ・本研究は、ヒトのAR遺伝子多型とtestosterone値、および音楽才能の関係を調べた最初の研究である。今後、大きな母数を対象とした実験を実施し、さらなる検証が進むことを期待する。
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Research Products
(3 results)