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2011 Fiscal Year Research-status Report

多文化共生社会におけるエージェントの非言語行動研究

Research Project

Project/Area Number 23500266
Research InstitutionOsaka Institute of Technology

Principal Investigator

神田 智子  大阪工業大学, 情報科学部, 准教授 (80434786)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords国際情報交流 / 非言語行動 / インタラクション / 異文化コミュニケーション / 感性情報学 / HAI / アバタ / エージェント
Research Abstract

本研究は,多文化共生社会に適応可能な擬人化エージェントの非言語行動とインタラクション評価を,23年度:表情,24年度:相槌,25年度:対人距離の順で実施する予定である.平成23年度の計画は「表情解釈の文化差」:日本人とハンガリー人がデザインしたエージェント表情を用いて,エージェントの表情解釈の手がかりとなる顔部位の文化差をWeb実験で検証することであった.予定通り,ハンガリー人がデザインしたエージェント表情を用い,日本-ハンガリ間で「日本人はエージェント表情の目元を,ハンガリー人は口元の形を主な手がかりとして表情判断している」という仮説を検証した.研究成果は以下の通りである.1)ハンガリー人によるエージェント表情の作成と実験の実施:複数キャラクタデザイン×各3種の表情,から各キャラクタで6種の組み合わせ表情を合成し動画を作成した.Web実験では日本から50名,ハンガリーから41名の実験参加者を得た.2)表情解釈の研究成果発表:実験の結果,先行研究と同じくハンガリー人デザインの表情においても,日本人はエージェント表情の目元を,ハンガリー人は口元の形を主な手がかりとして表情判断していることが検証された.成果発表は,国際学会口頭発表1件,英語書籍の章執筆1編である.また,24年度の実施予定の「エージェントの相槌タイミングの文化差」研究の初期研究として以下の研究成果を得た.3)任意のタイミングで相槌を打つエージェントの開発と評価4)相槌タイミングの研究成果発表:日本人に近いタイミングで相槌を打つエージェントに対して,インタラクションの主観的評価が向上する可能性があることが示唆された.研究成果発表として,国内学会2件で口頭発表を行った.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

23年度の実験では,ハンガリー人がデザインしたエージェント表情を用い,日本,ハンガリーに加え,フィンランド人が実験に参加し,表情解釈における手がかりとなる顔部位を比較する予定であったが,フィンランドから分析可能な十分な数の実験参加者がなかったため,日本-ハンガリー間のみで分析を行った.その結果,仮説が検証され,2件の研究成果を発表することができた.また,24年度の研究計画に含まれている「エージェントの相槌タイミングの文化差」研究を進めるために前倒しで,エージェントシステムの試作を行った.まだ改良の余地があるものの,24年度の研究を早期から進めることができると考える.

Strategy for Future Research Activity

24年度は,文化によって異なるタイミングで相槌をうつエージェントを用いて,対話エージェントと人間間のインタラクション評価実験を行う.まず,国内外で録画された人間同志の対話コーパスをビデオアノテーションツールAnvilを用いて分析する.同時に,相槌タイミングに関する言語学研究の文献調査を行い,日本と他国(現在のところ,米国の相槌タイミングを調査する予定である)の相槌タイミングを明確化する.任意のタイミングで相槌をうつ対話エージェントを開発し,Wizard Of OZ法を用いた実験を行う.実験内容は,自国文化と同様および異なるタイミングで相槌をうつ対話エージェントとの対話の印象を実験参加者が評価するものである.エージェントに対する印象評価および話し手の発話長の変化を分析することにより,対話エージェントに文化的に妥当な相槌タイミングを実装することの効果を検証する.エージェントの対人距離の文化間比較:異なる文化圏の人間同志の対人距離を,仮想空間におけるユーザーが操作するエージェント間の距離として実装し,インタラクション評価実験を行う.2-3の研究課題を通して,仮想空間内のエージェントの相槌タイミングや対人距離などの非言語行動を文化的に適応させることにより,インタラクション評価が向上することを検証する. 25年度は,3D仮想空間内のエージェント間に文化で異なる対人距離を実装し,エージェント同志の対人距離にも文化間の差異が見られるかを実験的に検証する.さらに,多文化共生社会におけるエージェントの非言語行動研究」の3年間の成果を, 表情,相槌,対人距離の観点からまとめ,成果の発表を行う.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

対話エージェントの開発用PCの購入と開発費として30万円,海外の研究協力者との実験打ち合わせおよび成果発表のための海外出張旅費として80万円,国内調査研究および成果発表旅費として10万円,24年度の研究費合計は,120万円である.

  • Research Products

    (6 results)

All 2012 2011 Other

All Presentation (3 results) Book (1 results) Remarks (2 results)

  • [Presentation] 対話エージェントによるうなずきの日米文化間比較.2011

    • Author(s)
      濱元貴範, 鈴木洋太, 神田智子.
    • Organizer
      情報処理学会 第144回ヒューマンコンピュータインタラクション研究会,
    • Place of Presentation
      富山市
    • Year and Date
      2011 – 728
  • [Presentation] 対話エージェントのうなずきタイミングが発話長に及ぼす影響分析.2011

    • Author(s)
      貴志悠,神田智子.
    • Organizer
      HAIシンポジウム2011
    • Place of Presentation
      京都
    • Year and Date
      2011 – 1203
  • [Presentation] Eloquence of Eyes and Mouth of Virtual Agents2011

    • Author(s)
      Tomoko Koda, Zsofia Ruttkay.
    • Organizer
      Culturally Motivated Cultural Characters Workshop
    • Place of Presentation
      アイスランド・レイキャビク
    • Year and Date
      2011 – 0914
  • [Book] Culturally Aware Agent Communications. In: Marielba Zacharias, Jose Valente de Oliveira (eds): Human-Computer Interaction: The Agency Perspective. Studies in Computational Intelligence, Vol. 3962012

    • Author(s)
      Matthias Rehm, Yukiko Nakano, Tomoko Koda, and Heike Winschiers-Theophilus
    • Total Pages
      26
    • Publisher
      Springer
  • [Remarks] 日本-ハンガリー間の表情解釈実験サイト

    • URL

      http://seiya.is.oit.ac.jp/chartoon2010/chartoon_test/process.html

  • [Remarks] 研究室研究成果一覧

    • URL

      http://www.is.oit.ac.jp/~koda/server/seika/seika.html

URL: 

Published: 2013-07-10  

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