2011 Fiscal Year Research-status Report
マルチスケール情報技術サービスをベースとする物流システムの構築
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23500272
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
董 芳艶 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 助教 (30432024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣田 薫 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (50130943)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 感性情報 / 計算知能 / ファジィ理論 / 物流最適化 / ファジィ近傍 |
Research Abstract |
デパート・コンビニエンスストア・石油スタンドなど種々の配送業界で、多数の顧客の発注に応じて指定された物品を、指定された量・時間・場所に、出荷基地から配送をするという実世界における物流の問題は、配車配送計画に関する最適化スケジューリング問題として定式化され研究されてきている。理論的には巡回セールスマン問題などが基本概念となり得るが、現実問題では人間社会特有の感性までをも考慮していないと、システムが実用的にはならない。 本研究では、最高のサービス・最小の配送コスト・CO2排出の低減・安全運転という4つの目標の実現を目指す物流システム構築に関して、3分野を融合する視点から解決手法を提案する。まず、ファジィ理論により取り扱う問題の評価関数を汎用定式化する。次に意思決定手法によりパラメータ設定を自動化し、最終的に計算知能手法で物流問題の良好な現実解を取得する。 初年度平成23年度では、研究計画に基づき前半では、ファジィ近傍度の理論的整備完成、計算速度向上のための工夫などを行った。後半には、ベンチマークデータとして巡回セールスマン問題の(30から100都市程度の)比較的小規模なものを用い、ファジィ近傍度の値とアルゴリズムの切り換えに関する基本実験をした。その成果として、1本の雑誌論文を投稿し、2本の国際会議論文(平成23年9月のWISP2011でA Solution for Delivery Problem Based on HIMS Model and Service Science, 同じく9月のThe 4th Gyor Symposium on Computational IntelligenceでDevelopment of the Delivery Planning System using HIMS Model)を発表している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初目標としていた、ファジィ近傍度の理論的整備完成、計算速度向上のための工夫などを完了し、ベンチマークデータとして巡回セールスマン問題の(30から100都市程度の)比較的小規模なものを用い、ファジィ近傍度の値とアルゴリズムの切り換えに関する基本実験も完了した。さらに、より大規模な300都市のデータについてもある程度の実証実験を実施することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度前半では、巡回セールスマン問題の中、大規模なデータ(数百都市から数千都市)を用いた実験を行い、規模が大きくなっても現実的な計算時間内で実施できることを確認する。 後半では、それらの成果を基礎として、石油業界および可能ならばコンビニエンス業界等の物流実データを用いて、実用化システムとして機能することを確認する。 最後に、それらの結果を踏まえて、最終年度25年度のとりまとめの方針を確定する。 なお、昨年度は効率的に研究費の使用ができた。繰り越し分を今年度6月に開催のIEEE主催する国際会議発表のための出張に使用することとする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験などに用いる計算機環境は既存のものを用いるので、新規購入予定の備品はなし。 研究成果発表のための国際会議などの出張旅費(海外2件、国内2件程度を予定)、研究資料調達あるいは図書購入代金、計算機消耗品などを支出予定である。
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Research Products
(4 results)