2011 Fiscal Year Research-status Report
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23500284
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
市橋 秀友 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30151476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 克宏 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80332964)
野津 亮 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40405345)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | クラスター分析 / 2分木 |
Research Abstract |
大量データでの世界的に著名なSVM識別器との性能比較や識別器のパラメータ数の削減と性能の向上を図った。駐車場の車両検知システムの性能も大幅に改善し、昨年度の日本知能情報ファジィ学会の論文賞に選ばれた。 現在識別性能が最も優れていると考えられる識別器のパッケージ化されたプログラムであるLibSVMとの比較検証実験を通して,実用化に適したモデル改善を行った。 改善の主要な点は2分木方式によるクラスタリングの初期化とパラメータ最適化方策の改善である。大量データにも対応できるように分割処理方式としたことで、基本的にはいくら大量なデータでも対応可能とした。また、距離計算とパラメータ最適化のステップを分離することで計算の重複を無くしたこととクラスタリングの反復回数を減らした。さらにパラメータ最適化には最初は少量のテストデータを用いて近似的な最適解の候補を複数求めておき、最終的な段階で全てのテストデータを用いるように改善した。これらのことでLibSVMに比べて数100倍から1000倍の訓練時間の改善を実現できた。この成果は国際会議での発表と日本知能情報ファジィ学会誌の論文として掲載された。 またテスト時間(識別時間)の比較も行い、MEXによるCコンパーラーを併用し、マトリックスのサイズの最適化とCでのfor loopの高速化を図った。このことでテスト時間(識別時間)についてもLibSVMに比べて大幅な改善を実現できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大量データベースに対する識別器の訓練時間と識別時間の大幅な改善が出来た。また、k-NN識別器などに比べてメモリー使用料が小さい識別器が実現できた。
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Strategy for Future Research Activity |
計算時間のさらなる改善のために、MATLAでの行列演算におけるそのサイズの最適化、部分的なC言語化(MEX化)を行う。 また、マルチコアやマルチスレッドの計算機に対応した並列計算プログラミングを採用して、さらなる計算時間の高速化を検討する。 ビッグデータへの対応として欠測値の処理方法を改善する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
計算機のマルチコアーやマルチスレッドに対応した識別器の高速化のために並列プログラミングの開発を行う。そのための計算機環境の整備として汎用コンピュータの購入、及びマルチプロセッシングツールボックスなどの購入が必要である。また研究成果を海外の学会で発表するための旅費として使用する。発表予定の学会は、オーストラリアのブリスベンで開催される計算知能に関するIEEE国際会議(IEEE-WCCI2012),8月に沖縄で開催される第22回インテリジェントシステムシンポジウム(FAN2012),9月に名古屋で開催される第28回ファジィシステムシンポジウム(FSS2012)および11月に神戸で開催されるソフトコンピューティングに関する国際会議(SCIS-ISIS2012)である。
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