2013 Fiscal Year Annual Research Report
メディア横断型パーソナル・パスファインダー構築のための基礎的研究
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23500302
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
栗山 和子 東洋大学, 社会学部, 教授 (10349144)
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Keywords | ソーシャルメディア / コミュニティサイト / ツイッター / CAQ / パスファインダ^- / 図書館 / 広報活動 / コミュニケーション |
Research Abstract |
今年度は,2つのコミュニティサイトについて研究を行った. まず,前年度に引きつづき,インターネット上の利用者に対して,情報センターとしての図書館が,自館についてどのような情報発信を行い,それが利用者の情報アクセスツールの利用行動にどのような影響を与えているか調べるため,大学図書館のTwitter利用の実態調査を行い,ツイートの内容や表現形式をいくつかのカテゴリに分類した.その結果として,図書館のツイートの内容は,従来の館報や掲示による広報の範囲内に収まっており,双方向的なやりとりやリツイートによる情報拡散などのTwitterの特性を十分活用しているものではなく,主に簡易的な広報ツールとして使用されていること,また,公式アカウントがフレンドとしてフォローしているユーザの4割はフォロワと重複しており,必ずしも,Twitter上での有用な情報源をフレンドとして登録しているわけではないことなど,まだ,大学図書館のTwitter利用には課題が多いことがわかった. 次に,コミュニティ質問回答(CQA)サイトの利用者行動について調査するため,「OK Wave」の質問・回答を1年分クローリングし,CQAサイトの常連として多くの質問・回答を登校しているヘビーユーザについて,その投稿行動および質問内容を分析し,ヘビーユーザがどのような目的で投稿を行い,どうすればその利用について満足を得られるのか考察した.結果として,ヘビーユーザの質問の多くは,他の利用者とのコミュニケーションを目的とし,その時,社会で話題になっているテーマの質問を好むことがわかった.また,ヘビーユーザは,利用回数が少ないライトユーザと比較して,ベストアンサーを選択して回答を締め切るというCQAサイト上の利用マナーを守っている割合が高いことがわかった.以上から,CQAサイトはコミュニケーションツールとしても機能していると考えられる.
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