• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

心を読むことによるコミュニケーションの創発

Research Project

Project/Area Number 23500327
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

伊藤 昭  岐阜大学, 工学部, 教授 (40302301)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 寺田 和憲  岐阜大学, 工学部, 助教 (30345798)
Keywords心を読む / コミュニケーション / ヒューマンインターフェース
Research Abstract

1.利害が対立する状況下でのコミュニケーションの創発の問題を調査研究するため、人工的な協調課題を作成、完全に利害が一致する場合、利害が部分的に対立する場合について、人のコミュニケーション行動を観察、分析した。利害の対立の存在は、人のコミュニケーション行動に大きな影響を及ぼすものの、多くの被験者が利害の対立を乗り越えてコミュニケーションを成立させることができた。利害の対立する状況下でのコミュニケーションの創発の課題は、今まで誰も取り上げていないものであり、それが可能であることを示せたことは、大きな意義がある。
2.あらかじめ意味の定められていない非言語情報として、上半身の腕の動きを取り上げ、これを唯一の手段とした協調課題を行う心理実験を行った。課題としては、身振りでは表現することの困難な抽象的な概念を含む共通認識実現課題である。このなかで、身振りによるコミュニケーションを制御する「メタ言語」もしくはプロトコルの成立過程を観察した。優秀な成績を収めたグループは、個々の課題の達成だけではなく、このようなメタ言語を身振りで生成できることを確認した。
3.エージェントの「みえ」が、人の「相手の心のモデル」の形成にどのような影響をもたらすのかを確認するために、エージェントの「みえ」を、人、人型ロボット、ペットなどに変えて、人がそれらと「利害の絡んだ」インタラクションをするふるまいを調べて、その結果から人が「エージェントの心モデル」の生成方法を検討した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

現在までで、心を読むことによるコミュニケーションの創発について、一定の知見を得られている。それらは、1.あらかじめ意味付与されていない非常に単純な信号のみを用いる、2.協調課題としていずれも数値化可能な課題を用いる、ということでアルゴリズム化、計算機・ロボットへの実装が可能な形になっている。今後は、このアルゴリズムを「最適化問題の解」として定式化することで、心を読むことを学習する方向への土台を作ることができたと考えている。

Strategy for Future Research Activity

基本的なシステム設計は終了したので、様々に条件を変更して、心理実験を行うことで、人の「心を読む」ことによるコミュニケーションでとられている戦略をアルゴリズム化する。また、これを計算機・ロボットに実装することで、
その評価を行う。
主な評価基準は、使い勝手ではなく、いかに人がその計算機なりロボットの「心を読む」ことをしてくれるか、心をあるものとして扱ってくれるかである。
心を読むことによるコミュニケーションの「核」が人と機械との間で達成できれば、HAI(Human Agent Interaction)分野での一つのBreakthroughになりえる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

ほぼシステム開発に必要な機器は整備できたので、
心理実験の被験者謝金、各種消耗品に利用する。
また、国際会議1件の旅費を使用する。

  • Research Products

    (5 results)

All 2013 2012

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 振舞いに対する予測可能性が生物性と意図性の知覚に及ぼす影響2013

    • Author(s)
      寺田 和憲, 深井 英和, 竹内 涼輔, 伊藤 昭
    • Journal Title

      電子情報通信学会論文誌(D), Vol.J96-D

      Volume: Vol96-D Pages: 1374-1382

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 移動ロボットによるArtificial Subtle Expressionsを用いた確信度表出,2012

    • Author(s)
      寺田 和憲, 山田 誠二, 小松 孝徳, 小林 一樹, 船越 孝太郎, 中野 幹生, 伊藤 昭
    • Journal Title

      人工知能学会論文誌

      Volume: Vol.28 Pages: 311-319

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] ボーナス付きマッチングペニーゲームにおける人間からエージェントへの適応プロセスの解明2012

    • Author(s)
      寺田 和憲, 山田 誠二, 伊藤 昭
    • Journal Title

      人工知能学会論文誌

      Volume: Vol.27 Pages: 73-81

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Fixed Pattern Deviation Hypothesis of Intention Attribution2012

    • Author(s)
      Kazunori Terada, Seiji Yamada and Akira Ito
    • Organizer
      2012 International Workshop on Human-Agent Interaction (iHAI 2012),
    • Place of Presentation
      kyoto, Japan
    • Year and Date
      20121207-20121209
  • [Presentation] Establishing communication in an artificial interaction environment2012

    • Author(s)
      Akira Ito, Yuki Goto, Kazunori Terada
    • Organizer
      21st IEEE International Symposium on Robot and Human Interactive Communication
    • Place of Presentation
      Paris, France
    • Year and Date
      20120909-20120913

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi