2012 Fiscal Year Research-status Report
離散及び連続変量の行動計量分析における漸近理論の適用
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23500341
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
小笠原 春彦 小樽商科大学, 商学部, 教授 (70271731)
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Keywords | 行動計量 / 漸近展開 / エッジワース展開 / キュミュラント / 信頼区間 |
Research Abstract |
1. 対数尤度導関数を用いた各種統計量の分布の漸近展開 漸近展開の基本となるタイプは母集団漸近キュミュラントを用いたエッジワース展開である。これは最尤推定量の理論分布を求めるためには適しているが、区間推定においては特定の信頼度(例えば99%)に対応した、漸近展開の結果が必要となる。これはエッジワース展開から各種の反転により得られるコーニッシュ-フィシャー展開を用いることによって得られる。さらに区間推定では母集団漸近キュミュラントは利用できないので標本漸近キュミュラントを用いた漸近展開が必要となる。そのためには、まず最尤推定量について標本漸近標準誤差を用いてステューデント化したものの分布の漸近展開を標本漸近キュミュラントを用いた場合について求める必要がある。その一部はHall (1983)やAbramovitch & Singh (1985)で特別な場合や抽象化された結果として得られているが、実際に利用可能な漸近展開の結果を導くことが必要となる。 2.導出結果 ステューデント化したパラメータの推定量について、高次漸近分散を含む4次までの漸近キュミュラントを求める一般的な公式を示した。この漸近キュミュラントの標本値を用いて、3次のオーダーまで正確なコーニッシュ―フィッシャー展開を導出した。ステューデント化した推定量の単調ないくつかの新しい変換の方式を提案した。さらに固定の正規偏差の単調な変換の方法をこれらと同じ次数の正確さまで求め、ステューデント化した推定量の変換の場合と漸近的な比較を行った。平均と二項割合への応用を後者の数値例とともに示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画およびこれに関連する事柄に関連する有意義な研究成果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画を継続して推進する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし。
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Research Products
(13 results)