2011 Fiscal Year Research-status Report
データの高度視覚化のためのグラフ表現法とグラフ表示環境に関する研究
Project/Area Number |
23500358
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
山本 義郎 東海大学, 理学部, 教授 (80301943)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 誠也 岡山大学, 環境学研究科, 講師 (60322236)
藤野 友和 福岡女子大学, 国際文理学部, 講師 (40364161)
久保田 貴文 統計数理研究所, リスク解析戦略研究センター, 特任助教 (30379705)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | 統計グラフ / 視覚化 / Web / HTML5 |
Research Abstract |
本研究は、近年のPCおよびWebの表示機能、対話的機能の向上に対応した、データの高度視覚化のためのグラフ表現法についての研究を行っている。現在のOSとブラウザを含んだアプリケーションの垣根は低くなり、HTML5 によるアプリケーション開発においては、よりその傾向が強くなる。それらの特性を利用したシステムおよびグラフ表現法について4つの研究分野としてとらえ、研究分担者がそれぞれ担当している。初年度である平成23年度は個別に研究を行ってきた共同研究者における問題意識の共有から始め、研究者間の情報交換を緊密に行える環境を整えた。個別の研究についての平成23年度の実施状況は以下の通りである。(1)「インタラクティブグラフ・ダイナミックグラフに関する研究」として、山本と藤野は2次限グラフとしてSVGおよび3次限グラフとしてX3Dを用いた統計グラフに関して研究を行ない、基本的な統計グラフであるヒストグラムなどについてプロトタイプを作成した。 (2)「探索的データ解析のための統計的グラフ表現法に関する研究」については、山本がクラスター分析の視覚的表示法について研究を行った。(3)「統計解析ソフトにおけるグラフ表現とその実装に関する研究」については、飯塚と山本がこれまで統計グラフについてインタラクティブ性を考慮した活用法についてRにおける開発を行っているものについて整理した。(4)「Web におけるグラフ表現とその実装に関する研究」については、HTML5を用いたグラフ表現について各自調査を始め、その情報交換を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年度は震災後の対応により、年度の後半になるまで、出張などの予定が立てにくく、研究費についても、減額される可能性があり、研究計画の変更を何度か行わなければならなかった。年度の後半から、研究体制も落ち着き、当初の計画が達成されるように努めたが、年度内に計画通りこなすことは難しかった。平成24年度中にはフォローできるよう、研究計画の練り直しを行っており、全体としては研究の目的を達成できる見通しはたっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に得られた結果を基にして、平成24年度は、初年度の研究を受け実際のシステムの構築を通して、共同研究を遂行する。特に、平成23年度の研究計画の遅れを取り戻すべく、研究打ち合わせを活発に行うことを計画している。個別の研究内容の計画および方法は以下の通りである。(1)「インタラクティブグラフ・ダイナミックグラフに関する研究」については、山本と藤野により、HTML5による統計グラフについてのプロトタイプを作成する。 (2)「探索的データ解析のための統計的グラフ表現法に関する研究」については、山本が平成23年度の成果であるクラスター分析の視覚的表示法について研究を継続する。更に、これらの方法を実現するシステムを、HTML5およびRをベースに開発しリレーショナル・データベースとの接合を図る。(3)「統計解析ソフトにおけるグラフ表現とその実装に関する研究」については、飯塚と山本とで、R におけるインタラクティブグラフとして、iplotsなどのライブラリについて情報交換を行い、有効な方法を検討する。(4)「Webにおけるグラフ表現とその実装に関する研究」としては、インタラクティブグラフを実現するためのWebテクノロジーについてHTML5による方法を中心に、より実現可能な方法について検討を行い、実際にいくつかシステム構築を行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度に研究費の減額の可能性を考慮して購入を控えたグラフ作成ソフトウェアについて今年度購入を計画している。それ以外は、基本的に当初の計画通りの研究費の使用を計画しており、国内における研究打ち合わせと国際会議での発表を行う。
|