2012 Fiscal Year Research-status Report
社会科学系向け統計学習教材並びに学習ポートフォリオによる統計教育法の研究
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23500363
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
山口 和範 立教大学, 経営学部, 教授 (60230348)
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Keywords | 統計教育 / e-learning / ポートフォリオ / 統計思考力 |
Research Abstract |
3つのテーマで研究を行っている。 1.「国内海外の学習コンテンツや教育事例の収集とその評価研究」:国内海外を問わず統計や社会調査にかかわる教材や学習コンテンツと教育プログラムや教育事例の収集を行う。平成24年度はJSM2012に出席し、米国で実施されている統計教育の現状調査と研究交流を行った。 2.「統計及び社会調査学習のためのe-learning教材の開発・改善とブレンド型教育方法の研究」:立教大学社会情報教育研究センターにおいて開講している「データ分析入門」、「データの科学」、「社会調査入門」、「調査の技法」の4教科のe-learning科目について、ステージ①で得られた情報を加味しながら、教材評価をもとに改善を行った。 「統計学習ポートフォリオシステムの構築とそれを基盤とした学習成果評価方法の研究」:統計学習において、その具体的な分析経験が重要であることは、多くの研究者がこれまで指摘しており、申請研究の海外共同研究者であるGarfieldおよびUtts両教授が中心となりまとめられた米国統計学会のGAISEレポートでも強調されている。このステージでは、どのような教材で統計を学習し、どのような練習問題に取り組んだかという通常のポートフォリオに加え、具体的なデータ分析の実習の記録に重点をおくシステムの開発を行うが、JSMの際にGarfield教授をはじめとする米国の研究者との進捗状況の確認等を行った。 以上の成果の一部について、平成25年8月の国際会議で発表を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究内容については当初の計画通りに進展している。なお、初年度の開催予定であった国際会議は、震災の影響もあり、国内ではなく、国際会議に研究メンバーが参加し、現地での情報交換を行う形式で代替した。また、平成24年度も引き続き海外の研究協力者からの支援も順調に得られており、国際的なネットワークをもとにした研究遂行が進んでいると評価できる。 また、中間的な成果については、8月に開催される国際会議での論文発表がアクセプトされており、外部からの一定の評価を受けていると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の平成25年度は、最終的な研究成果としての、学習システムの構築及びそこに搭載する教材の開発を行う。すでに、試験的な教材等が完成しているため、学生の協力のもと、学習実験による効果測定等を行い、その結果をもとに完成版としての成果物を作成する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額(114,122円)は、予定していた人件費が25年度での使用となったためで、25年度に教材開発およびシステム開発のための人件費として使用予定。
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