2013 Fiscal Year Research-status Report
基質結合部位予測に向けたタンパク質局所構造の高速比較法の開発
Project/Area Number |
23500374
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
富井 健太郎 独立行政法人産業技術総合研究所, 生命情報工学研究センター, 研究チーム長 (40357570)
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Keywords | タンパク質 / 基質結合部位 / 機能部位 / 低分子化合物 / データベース |
Research Abstract |
本事業で開発された、物理化学的及び幾何学的特徴に基づくタンパク質のアミノ酸残基の粗視化と文字列のソート法を組み合わせた非常に高速な基質結合(候補)部位比較法を用いて、タンパク質立体構造データベース(PDB)の網羅的解析を行っている。この解析結果をまとめたデータベースPoSSuMの改良、維持管理、並びに更新を行っており、PDBエントリの増加に伴い、当該時点で400万を超える基質結合(候補)部位の比較により得られた2400万ペアに関する情報を整理して、国内外の創薬研究を含む幅広い分野の研究者に提供している(http://possum.cbrc.jp/PoSSuM/)。これと同時に、PoSSuMに収載された情報の創薬等への応用に向けた解析を行っている。具体的には、EMBL-EBIが公開しているChEMBLの低分子化合物とPoSSuMに収載されている基質の対応関係をInChIKeyを用いて確定し、この情報に基づきPoSSuMで使用している基質結合部位間の類似性尺度と低分子化合物間の類似性の相関及び化合物の活性との関連を調査するとともに、化合物の情報と基質結合(候補)部位比較解析の結果を結びつけることで、薬剤の潜在的な結合部位を有するタンパク質の検索を可能とするシステム/サイトの構築を行っている。また、関係者とともにChEMBLを構築しているEMBL-EBIの研究者らを交えた研究会を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規機器導入以外は当初の計画をほぼ達成しており、またデータベースの更新も行われているため。
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Strategy for Future Research Activity |
データベースの容量増大と改良したデータベースの提供に必要な新規機器の導入とシステム構築を行う。また現在協議中のドラッグ・リポジショニング等への応用に関する共同研究を推進する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
PoSSuMデータベースの容量の増大と改良に必要な機器の導入を予定していたが、納品に相当の時間を要することが判明し、新規システム構築に遅れが生じたため次年度使用額が生じた。また現在協議進行中の外部組織との共同研究実施にあたり、次年度も共同研究者の往来が必要となるため。 新規システム構築のための機器購入及び、外部組織との共同研究実施に係る旅費等に使用する予定である。
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