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2012 Fiscal Year Research-status Report

キイロショウジョウバエの求愛行動の基盤となる機能的神経回路網の同定

Research Project

Project/Area Number 23500380
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

鳥羽 岳太  東北大学, 生命科学研究科, 助教 (40599669)

Keywords神経回路 / 行動 / キイロショウジョウバエ
Research Abstract

本研究は、キイロショウジョウバエの求愛行動の基盤となる神経回路網を、遺伝学的ツールを用いて解剖学的、機能的に同定することを目的としている。具体的には、二つに分割された緑色蛍光タンパク質(spGFP)の再構成による蛍光を指標としてシナプス接続を可視化する遺伝学的ツール、GRASPを用い、求愛行動の基盤となる神経回路を形成するfruitless発現神経細胞(Fru[+]細胞)相互、あるいは、他の神経細胞とのシナプス接続をマップして、機能的な神経回路を同定することを目指している。
部位特異的組換え酵素の働きによって、別々の神経細胞にGRASPの2種類のspGFPを相互排他的に発現させるトランスジーンを設計し、部位特異的組換え酵素発現トランスジーンや、新規遺伝子の機能評価用トランスジーンを含め、大部分のコンストラクトについてプラスミドの構築を完了した。完成したコンストラクトについては、外部ショウジョウバエ形質転換サービスを利用し、多くのものについて既にトランスジェニックショウジョウバエを得た。現在、これらのトランスジェニックショウジョウバエを用いて、新規GRASP遺伝子や、新規発現システムが設計通りに働くかどうかの評価実験を進行中である。
近年発表された神経細胞の活性化がNotchシグナリングの活性化を引き起こすことを示唆する研究に基づき、Notchシグナリング活性化を指標として、特定の条件で活性化された神経細胞群を検出することができるかどうかを探る予備実験を行ったが、良好な結果が得られず、この系の開発は断念した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

新規GRASPトランスジーン、部位特異的組換え酵素による相互排他的発現システム、部位特異的組換え酵素発現トランスジーンを設計し、GRASPトランスジーンの主要構成要素に関しては、遺伝子合成サービスを利用して、ショウジョウバエでの発現に最適化したコドンで合成した。プラスミド配布サービスから入手した各種プラスミドと、合成遺伝子とを組み合わせ、各トランスジーンを構築した。大部分のコンストラクトは完成し、一部は現在引き続き構築中である。外部ショウジョウバエ形質転換サービスを利用し、完成したコンストラクトについてトランスジェニックショウジョウバエを作成した。完成したトランスジェニックショウジョウバエは、トランスジーンをバランサー染色体でバランスし系統化した。

Strategy for Future Research Activity

ショウジョウバエに導入した各種トランスジーンを交配によって組み合わせ、新規GRASPシステムが設計通りに働くかどうかの試験を行う。まずはGRASP各要素の細胞毒性、エピトープタグの実用性、GFP再構築の効率、シグナルの強さ等の基本的評価を行う。平行して、組換えによる発現システムによって設計通りに相互排他的発現が実現できるかどうか、適切な数の神経細胞に発現を誘導できるかどうかの評価も行う。新規GRASPシステムの実用性が確認できた場合、Fru[+]細胞が形作る神経回路網のマッピングを試みる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

GRASPトランスジーン構築に必要な分子生物学用試薬類、消耗品類、キイロショウジョウバエ形質転換外注、免疫組織化学的染色に必要な試薬類、その他、研究の進展に伴って発生する必要な物品の購入に研究費を使用する予定である。また、学会に出席して研究成果の発表を行うことを計画しているため、これに伴って発生する旅費にも研究費を使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Molecular identification of the responsible gene for the Drosophila behavioral mutant platonic2012

    • Author(s)
      Yasemin Yilmazer, Gakuta Toba and Daisuke Yamamoto
    • Organizer
      The 35th Annual Meeting of the Molecular Biology Society of Japan
    • Place of Presentation
      福岡
    • Year and Date
      20121211-20121214

URL: 

Published: 2014-07-24  

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