2013 Fiscal Year Annual Research Report
髄鞘形成および髄鞘再生におけるCYP51の機能的役割の解明
Project/Area Number |
23500404
|
Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
宋 時栄 徳島文理大学, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (00399693)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 健太郎 徳島文理大学, 大学共同利用機関等の部局等, 助手 (20449911)
|
Keywords | CYP51 / 髄鞘 / proteolipid protein / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
本年度は昨年度来の課題となっている、oligodendrocyte 特異的にLDM (CYP51)を高発現するトランスジェニックマウス(Tgマウス)の作製に主力を注いだ。発現用promoterには、髄鞘の生後発達過程ならびに脱髄後の髄鞘再生過程でLDMと同様の発現パターンを示すPLPの promoterを用いた。マウス由来のPLP promoter (mPLPp)、LDM遺伝子、SV40由来のpolyadenylation signalをクローニングし、Tgマウス作製用の遺伝子発現カセットを構築した。次に、構築したvectorからのLDMの発現を確認するため、培養細胞への遺伝子導入を行った後、抗 LDM抗体によるウェスタンブロッティングおよび免疫染色を行った。その結果、oligodendrocyte由来の株化細胞であり、PLPの発現が確認されているOli-neu細胞ではLDM の発現が確認できたが、ヒト胎児腎臓由来のHEK293T細胞では発現が認められなかった。また、Oli-neu細胞は内在性のLDMを発現しているが、遺伝子導入をした細胞では、していない細胞に比べて強いLDMタンパク質の発現を確認出来た。これらの結果から、この遺伝子発現カセットを用いて作製したTgマウスは、内在性のLDMに加えてmPLPp依存的なLDMの発現増大を起こし得るものと期待された。マウス受精卵への遺伝子導入以降のTgマウスの作成業務は外部業者に委託した。生まれたファウンダーマウスの genotyping を行ったところ、3系統のTgマウスの作出に成功し、そのうち1系統でF1マウスを得ることができた。今後、この系統維持のできているTgマウスを用いて、生後発達段階の髄鞘形成過程ならびに脱髄-髄鞘再生過程におけるLDMの機能的役割について解析を進める予定である。
|
Research Products
(1 results)