2012 Fiscal Year Research-status Report
運動想起型BCIへのユーザ適応を促すニューロフィードバック手法の開発
Project/Area Number |
23500483
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
加納 慎一郎 東北工業大学, 工学部, 准教授 (00282103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 隆太 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90250828)
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Keywords | BCI / ニューロフィードバック / 脳波 / NIRS / 大脳運動野 |
Research Abstract |
1. ニューロフィードバックの情報源としての運動関連高域γ波の検出法についての検討:脳波の背景雑音による影響を低減し,またBCIとしての応答潜時を向上させるために,運動イメージを検出するBCIにおける信号源として運動関連高域γ波(HG波)を活用する可能性を検討した.現在のところでは,HG波は被験者によって観測されない場合があるという所見が得られた一方,μ波,β波よりも周波数帯域が高いHG波を利用することによりBCIとしての応答潜時を向上できる可能性が示された.現在,ICAを計測信号に適用して,信号検出を容易にするための検討を行っている. 2. 多チャネル脳波から情報抽出を行うための局所的な空間フィルタの発見:昨年度に引き続き,EEGによるニューロフィードバックシステムにおけるフィードバック情報の質を向上させるための空間フィルタの設計に関する検討を行った.計測信号にICA(独立成分分析)を適用し,運動イメージ課題の遂行に伴う特定周波数帯域における周期律動(μ波,β波)を検出する方法を検討した.現在,少数の電極を選択して用いることで質の高いフィードバック情報を得るため方法の検討,およびInfomax,FastICAなどの種々のICAアルゴリズムを用いた際の結果の違いの検討を行っている. 3. EEG,NIRSを用いたニューロフィードバックの予備実験:運動イメージを行うBCIにおけるニューロフィードバックの方法を県とするために,EEG,NIRSを用いたニューロフィードバック実験の予備実験を実施した.現在,本実験のための準備を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ニューロフィードバックのための情報検出,およびその信号源の検討に進展があった.また,ニューロフィードバックにおける被験者への情報提示方法を検討するための予備実験が順調に進んでいる.NIRS装置の修理の遅れによりNIRSに関連する実験の進展が遅いが,予備実験の進捗により来年度での影響は少なくなる模様である.
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Strategy for Future Research Activity |
ニューロフィードバックにおける被験者への情報提示方法を検討するための実験(EEG,NIRS)を実施する.また,EEGとNIRSの同時計測実験により,ニューロフィードバックの新たな手法の開発を目指す.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費は,実験遂行に必要な消耗品費(電子回路部品,計測用消耗品,数値計算用ソフトウェア),学会発表のための国内・外国旅費,実験補助者に対する謝金に使用する.
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Research Products
(9 results)