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2012 Fiscal Year Research-status Report

DCIR遺伝子欠損マウスを利用した脊椎関節炎の新規動物モデルの開発

Research Project

Project/Area Number 23500489
Research InstitutionTokyo University of Science

Principal Investigator

海部 知則  東京理科大学, 生命医科学研究所, 助教 (90343037)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岩倉 洋一郎  東京理科大学, 付置研究所, 教授 (10089120)
Keywords骨代謝 / C型レクチン受容体
Research Abstract

C型レクチン受容体の一つであるDCIR遺伝子欠損マウスが加齢に伴い自然発症する腱付着部炎の発症機序と病態形成の進行過程を明らかにし、ヒトにおける脊椎関節症の病態解明および新規治療法の開発に有用な動物モデルを樹立することを目的としている。当該年度 はB6背景への戻し交配が終了したDCIR欠損マウスを用いて解析を進めつつ、前年度に樹立を行った各種炎症性サイトカインとの二重欠損マウスを用いて腱付着部炎および強直の発症と炎症性サイトカインとの関連を詳細に検討した。前年度において関節部位にサイトカイン陽性T細胞が加齢に従い集積することを検出していたがこのサイトカイン欠損をDCIR欠損マウスに導入したところ強直発症を完全に抑制することを見出した。従来、発症との関連が指摘されていた炎症性サイトカイン欠損においても強直発症を抑制することから複数の炎症性サイトカインが病態発症・増悪化に関与していることが示された。また今回新たに病態との関係を明らかにした炎症性サイトカインが骨系細胞に作用することを見出しつつある。その結果、この病原性炎症性サイトカインは免疫系細胞に作用し炎症を惹起するとともに骨代謝にも影響をおよぼすことが考えられた。このことからDCIRを介した制御機構の破綻により免疫システムの制御異常が引き起こされ、その結果骨格系細胞に作用を及ぼす可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度予定していたDCIR欠損マウスと各種炎症性サイトカインとの二重欠損マウスの作出に成功し、骨代謝異常と病原性炎症性サイトカインとの関連を明らかにし計画予定に即した進捗を達成している。前年度に細胞移入実験により病態形成に関与する免疫細胞の同定を試みたがこの実験は成功しなかった。今年度、責任細胞を同定することも目指して炎症性サイトカインとの二重欠損マウスの解析を行い病原性炎症性サイトカインと責任細胞の同定に繋がった。これらの結果から最終年度において免疫系と骨代謝系との相互作用とその制御破綻から生じる病態メカニズムを解析する土台が構築され、順調に実験計画を実施できている。

Strategy for Future Research Activity

前年度までの結果を基に、病態形成を引き起こす免疫細胞の機能異常を引き起こすメカニズムの解明に挑む。また病原性炎症性サイトカインと骨代謝制御の関係を明らかにすることを目的とする。in vitroの解析を中心に行い、T細胞制御に関わる樹状細胞の抗原提示能やT細胞活性能を野生型と欠損型マウスで比較する。また病原性炎症性サイトカインの骨系細胞に対する作用をin vitroの培養系を用いて実施する予定にしている。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

試薬・消耗品を中心として研究費を使用する。今年度は研究計画の最終年度のため成果を公表するために論文作成費を計上する。またこれまでの研究成果を報告するために学会参加を予定しており学会参加のための旅費として研究費を使用する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] Dendritic Cell ImmunoReceptor (DCIR) negatively regulates osteoclastogeneis2012

    • Author(s)
      Tomonori Kaifu, Takumi Maruhashi, Guangyu Ma, Rikio Yabe, Akimasa Seno, Noriyuki Fujikado, Yoichiro Iwakura
    • Organizer
      第41回日本免疫学会総会・学術集会
    • Place of Presentation
      神戸
    • Year and Date
      20121205-07
  • [Presentation] DCIR is a negative regulator in osteoclastogenesis2012

    • Author(s)
      Tomonori Kaifu, Takumi Maruhashi, Guangyu Ma, Rikio Yabe, Akimasa Seno, Noriyuki Fujikado, Yoichiro Iwakura
    • Organizer
      The 15th Congress of Asia Pacific League of Association for Rheumatology
    • Place of Presentation
      Dead Sea, Jordan
    • Year and Date
      20120910-20120914
  • [Presentation] 新たな強直性脊椎炎モデル:DCIR欠損マウスの解析2012

    • Author(s)
      丸橋拓海、海部知則、藤門範行、岩倉洋一郎
    • Organizer
      第59回日本実験動物学会総会
    • Place of Presentation
      大分
    • Year and Date
      20120524-20120526

URL: 

Published: 2014-07-24  

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