2013 Fiscal Year Research-status Report
次世代型細胞診断をめざした画像相関分析によるオルガネラ動態スペクトロスコピー
Project/Area Number |
23500523
|
Research Institution | Maebashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
野村 保友 前橋工科大学, 工学部, 教授 (80237883)
|
Keywords | ミトコンドリア / ミトコンドリアDNA / 蛍光相関分光法 / 画像相関分光法 / 粒子軌跡追跡法 / ロテノン / ミトコンドリア病 |
Research Abstract |
本研究は、特定疾患に認定されたミトコンドリア病の新たな診断方法を提案するものである。生きた皮膚繊維芽細胞内のミトコンドリアおよびミトコンドリアDNAのダイナミクスを画像相関分析し、ミトコンドリア病を模擬した細胞におけるそれらの動的特性を比較検討した。ミトコンドリアとそのDNAの動的特性を同時に測定した報告例は少なくないが、得られた結果は免疫染色で指摘されたようにミトコンドリア内膜へのDNAの強い結合を示唆するものであった。それらの動的特性がミトコンドリア機能抑制に依存しないという興味深い知見を初めて得た。粒子軌跡追跡法での結果はすでにBiochem & Anal Biochem S3-001, 2012にて第1報として発表されており、今回の画像相関分析結果と比較検討し第2報を発表する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
蛍光相関分光法を発展させた画像相関分光法を生細胞へ適用できるようにした。さらにミトコンドリア病を模擬した細胞モデルでミトコンドリアおよびその遺伝子の動的特性を解析した。細胞の形態に基づいたグループ分けなど詳細な解析はまだ済んでいない。国際会議の準備に予想外に時間がとられ、予定よりもこの件の検討ががやや遅れた。
|
Strategy for Future Research Activity |
細胞内ミトコンドリアおよびそのDNAの動的特性を解析すると、細胞ごとに大きく異なっていた。これは各種阻害剤による処理をしても同様であった。たくさんの細胞を解析すると、細胞形態と動的特性に相関がありそうな結果が得られている。この点を注目して、細胞ごとの動的特性のばらつきを抑制できるのかさらに詳細に検討したい。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
国際会議の準備に予想外に時間がとられ、細胞形態の解析がやや遅れた。そのために使う予定であった試薬を一部購入しなかったので、169,968円の次年度使用額が生じた。 次年度はやや遅れた分を含めて予定通り進めるので、その試薬代は次年度に使用予定である。
|