2015 Fiscal Year Annual Research Report
多次元生体信号処理による若年者の情動安定性に関連した脳・自律神経機能の定量評価
Project/Area Number |
23500527
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
水野 由子 (松本由子) 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (80331693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 治彦 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (40218201)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | 脳機能解析評価 / 脳波 / 自律神経 / 非定常解析 / 情動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「多次元生体信号処理による若年者の情動安定性に関連した脳・自律神経機能の定量評価」を行うことを目的とした。具体的には、情動安定性に関連した生体反応について、脳機能評価として脳波とfMRI、自律神経機能評価として心電図と脈波を用いることで、情動ストレス負荷による脳機能の時間的活動変化、情動ストレス時の脳機能の空間的反応領域、情動ストレス状態における末梢神経機能の変化を調べた。 平成27年度は、情動に関連した脳機能活動と自律神経活動の比較を行った。その結果、以下のことがわかった。 脳波および脳磁図を用いた幼児および若年健常者の脳皮質表面での結果より、性格安定群では、安静刺激、快刺激、不快刺激のいずれにおいても、後頭部での活動が増加し、性格不安定群では、安静刺激で後頭部、快刺激で前頭部、不快刺激で側頭部での活動が増加した。 fMRIを用いた若年健常者の脳深部での結果より、性格の不安定度が高い程、不快刺激では、右側海馬の活動が有意に増加し、人間関係刺激では、両側扁桃体、海馬、視床の活性が有意に増加した。 脈波を用いた自律神経の結果より、不快刺激中には、脈波振幅値が低値を示し、交感神経が優位に働き、刺激終了後には、振幅値が上昇し、副交感神経が優位に働いた。一方、eメール様文章刺激では、刺激終了後に脈波振幅値はさらに低下し、交感神経がより優位に働いた。 これらの結果は、脳・自律神経機能評価の観点から、若年者の情動安定性を客観的に把握することが、精神疾患の治療や予防に役立つものであることを示した。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Emotion Regulation of Neuroticism: Emotional Information Processing Related to Psychosomatic State Evaluated by Electroencephalography and Exact Low-Resolution Brain Electromagnetic Tomography.2015
Author(s)
Shunichiro Ikeda, Yuko Mizuno-Matsumoto, Leonides Canuet, Ryouhei Ishii, Yasunori Aoki, Masahiro Hata, Themistoklis Katsimichas, Roberto D. Pascual-Marqui, Takuto Hayashi, Eika Okamoto, Tetsuya Asakawa, Masao Iwase, Masatoshi Takeda
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Journal Title
Neuropsychobiology
Volume: 71
Pages: 34-41
Peer Reviewed
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[Presentation] 精神を可視化する2015
Author(s)
水野(松本)由子
Organizer
第45回日本臨床神経生理学会学術大会
Place of Presentation
大阪国際会議場(大阪府大阪市)
Year and Date
2015-11-05 – 2015-11-07
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