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2012 Fiscal Year Research-status Report

生体組織の伸展性に対する魚類由来エラスチンペプチドの影響

Research Project

Project/Area Number 23500533
Research InstitutionKinki University

Principal Investigator

伊藤 浩行  近畿大学, 生物理工学部, 教授 (60113148)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山本 衛  近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (00309270)
竹森 久美子  近畿大学, 農学部, 講師 (00288888)
Keywordsエラスチン / 動脈 / 皮膚 / バイオメカニクス / 高血圧
Research Abstract

弾性線維は膠原繊維とともに細胞外マトリックスの主成分として、臓器・組織の形態や機能の維持に重要な役割を演じている。弾性線維は個体の成熟後は新生・再生が生じないため、加齢や種々の疾患において見られる弾性繊維の変性・崩壊は多くの場合非可逆性で、重大な機能低下をもたらす。本研究では、弾性繊維の再生および機能回復を目的として、弾性繊維の構成蛋白質エラスチンより得られたペプチドを病態モデル動物に投与し、皮膚や動脈の機能に及ぼす影響を検索した。
1.高血圧による動脈機能障害に及ぼす影響:高血圧モデル動物であるSHRでは高血圧の進展とともに、動脈壁の拡張能の低下が生じる。そこでSHRに大量のエラスチンペプチドを長期間投与し、動脈の伸展性や種々の増殖因子発現への影響を検討した。データの解析を行っているが、低応力での拡張能の改善が認められている。増殖因子の発現に関しては、解析中である。
2.皮膚の老化に及ぼす影響:紫外線の照射により皮膚では伸展性の低下や硬化が生じる(光老化)。ヘアレスラットに紫外線を照射し、同時にエラスチンペプチド含有クリームを塗布した。組織学的に、塗布群では皮膚表面が滑らかで、表皮の厚さもほぼ均一であった。伸展性や結合組織関連分子の発現には、著明な影響は認められなかった。
これらに実験結果から、エラスチンペプチドには、エラスチン新生効果は認められないものの、動脈や皮膚の機能にはある程度の改善効果があることが推測された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

エラスチンペプチドの種類や投与量を検討しながら実験を進めている。仮説を十分に満足する結果は得られていないが、これまでの結果から今後の検討によりさらに有益な結果が得られることが期待される。

Strategy for Future Research Activity

1.動脈の機能に及ぼす影響に関して:脳卒中ラットにエラスチンペプチドを長期に投与し、生存日数・脳卒中発症に及ぼす影響を検討する。
2.ヘアレスラットに変わりヘアレスマウスを用いて、光老化に対するエラスチンペプチドの影響を検索する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

モデル動物の購入(脳卒中ラット・ヘアレスマウス)、飼料、発現解析用試薬・キット、一般試薬・抗体、など、消耗品の購入に使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 創傷治癒過程におけるヘアレスラット皮膚の生体力学的評価2012

    • Author(s)
      宮崎祐次, 藪定彦, 竹森久美子, 伊藤浩行, 山本衛
    • Organizer
      日本機械学会第23回バイオフロンティア講演会
    • Place of Presentation
      弘前文化センター(弘前市)
    • Year and Date
      20121005-20121006

URL: 

Published: 2014-07-24  

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