2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23500566
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
足立 吉隆 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (70407229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 朝夫 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50155818)
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Keywords | 擬似人体組織 / マネキン / 人体模型 / シリコーン / 紫外線硬化ゲル |
Research Abstract |
今年度はパレットの作成に関する研究とパレットの積層に関する研究を行い,疑似人体組織の作製を行った. 擬似人体組織の造形は積層造形法であり,透明な紫外線硬化(UV)ゲルでできたパレット上の窪みに着色したUVゲルを滴下することで1層分を作製する.このパレットは金型で造形されるが,パレットを金型から離型させる際にパレットが破断するという問題があった.様々な離型剤を試した結果,フッ素系離型剤では分子量2370g/molの硬いパレットを離型することが出来た.この方法では柔らかい擬似人体組織の作製は難しいことが分かった.着色したUVゲルを滴下するノズルにUVゲルが詰まるという事態が度々発生した.ノズルの内径に対して顔料の一次粒子径が小さいため,本来はノズルには詰まらないと考えていた.そこでビーズミルにより顔料を分散させることにした.これによりノズルの詰まりを大幅に解消することができた. パレットを積層するためにはパレットの接着方法を確立する必要がある.様々な方法で実験を行った結果,途中まで硬化したパレットにUVゲルを拡散浸透させ接着させる方法ではパレットを接着することができた.UVゲルは,(1)紫外線の照射量と,(2)シリコーンの分子量でその硬さを調整することができる.本研究ではシリコーンの分子量で硬さを調整することにした.メタクリルシリコーンに対するジメチルシリコーンの体積比を変えながらUVゲルを作製し,その硬さを測定した.この結果,人体と同じ硬さを実現できることが分かった. 以上の要素研究を基にして縦横高さが5mmの擬似人体組織を作製した.着色はVisible Human Female の脳の色である.金型の大きさからこれ以上のサイズはできなかった.また,サイズが小さいため機械的特性を調べることができなかった.さらに歩留まりが非常に悪いため,量産することができなかった.
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