2013 Fiscal Year Annual Research Report
脳卒中後歩行障害に対する機能回復型ブレイン・マシンインターフェイス開発
Project/Area Number |
23500576
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹内 直行 東北大学, 大学病院, 助教 (10374498)
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Keywords | リハビリテーション / ブレイン・マシンインターフェイス / 神経科学 / 脳卒中 |
Research Abstract |
本研究では大脳皮質の興奮性を変化させるニューロモデュレーション(経頭蓋直流電気刺激)を用い運動野の興奮性を変化させ、ブレイン・マシンインターフェイス(BMI)技術に用いる脳信号パターン(事象関連脱同期、事象関連同期)を増幅させることが可能か検討を行った。健常者を対象とし補足運動野と一次運動野(足部対応領域)に興奮性経頭蓋直流電気刺激およびに抑制性経頭蓋直流電気刺激を実施したところ、足運動イメージ時のβ帯域事象関連脱同期は変化しなかったが、β帯域事象関連同期が興奮性刺激で低下を認めた。また手の運動イメージ時の事象関連脱同期および事象関連同期は足部に対応する運動野への刺激前後では変化を認めなった。さらにBMI技術の応用が期待される下肢切断患者にて健常者と比較検討を行ったところ、足運動イメージタスクにおける下肢切断患者のβ帯域事象関連同期は健常者と比べ有意に低下していた。さらに足運動イメージ時のβ帯域事象関連同期が抑制性刺激で増加傾向を認め健常者との反応が異なっていた。この結果から歩行障害を有する脳卒中患者にてBMIに用いる脳信号賦活のためには、単に興奮性刺激を行い大脳皮質興奮性を増加させるのではなく、興奮性・抑制性刺激を使い分ける必要があると考えられ、BMI時の脳波コントロールにおける個人間の変動に対する対応に結びつく可能性が示唆された。また脳卒中後運動麻痺による下肢機能障害を有する患者に対し、運動野に経頭蓋直流電気刺激を投与し、脳活動に応じた麻痺側下肢の腓骨神経に機能的電気刺激を同時に行い脳卒中後歩行障害の改善を目指したが改善効果は少なくさらなる改良が必要であると考えられた。
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[Journal Article] World J Neurol2013
Author(s)
Isoyama H, Takeuchi N.
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Journal Title
Overview of botulinum toxin as a treatment for spasticity in stroke patients
Volume: 3
Pages: 133 -137
DOI
Peer Reviewed
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