2011 Fiscal Year Research-status Report
長期的成果からみた聴覚障害幼児の言語聴覚療法に関する研究
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23500582
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
能登谷 晶子 金沢大学, 保健学系, 教授 (30262570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 浩美 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 教授 (50599545)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 聴覚障害児 / 文字言語理解力 / 言語習得 |
Research Abstract |
はじめに:本年度は、研究代表者と分担者がウエクスラー知能検査(WPPSI,WISC-III)および読書力検査(幼児児童読書テスト・新読書力検査低学年用)方法をビデオを見ながら施行方法について、確認した。対象:当初の計画どおり計5名の先天性聴覚障害幼児に検査を施行した。対象児の聴力は40-110dBで、現在5-6歳代の就学前の幼児である。5名とも0歳から3歳代で訓練を開始している例であった。実施内容:4-5歳代の3名にはWPPSI検査を施行した。また、就学前の6歳児2名にはWISC-IIIを行うことができた。結果:WPPSIの言語性IQ(VIQ)の平均は102で、動作性IQ(PIQ) の平均は115.7であった。また、 WISC-IIIのVIQの平均は116.5、PIQの平均は114であった。読書力検査は、幼児読書テストは4歳代から5歳代の3名に行い、素点で95-105点であった。また、新読書力検査(低学年用)を施行した2名は就学前であったが、小学校1年3学期レベルから2年2学期レベルとなった。初年度は5名に施行できたが、ウエクスラー知能検査ならびに読書力検査ともに、聴覚障害児の言語力を測定することができることがわかり、意義あるものと考えられ、本研究の目的である、就学前の幼児の言語力について次年度も検討と続ける予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は報告書にも述べた通り、5名の対象者でウエクスラー知能検査ならびに読書力検査を行うというもので、5名のデータを収集することができていることから、概ね順調に研究が進んでいると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は検査実施対象者が初年度に比し多く、検査実施時間の確保のみならず、検査結果データを取りまとめることが必要である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該研究費(81,316円)が残った理由は、金沢でのデータ収集や研究打ち合わせを予定していた時に、大雪のために交通事情が悪化して移動が困難となり、やむなく中止となったためである。したがって、平成24年度は研究実施2年目に入るが、もう少し季節の良い時期(春から秋)にデータの取りまとめや、研究打ち合わせを行う予定である。今年度は、新たに15名のデータを収集するとともに、研究の一部を学会報告および論文にまとめる予定である。学会発表のための旅費やデータをまとめる当たっての謝金等が発生するので、旅費、人件費、英文校正代に研究費を使用する予定である。
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Research Products
(9 results)