2011 Fiscal Year Research-status Report
描画・書字課題における新たな客観的評価指標の確立と不器用さの要因解明
Project/Area Number |
23500597
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
中島 そのみ 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (70325877)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 書字・描画評価 / 視覚運動機能 / 不器用 / 作業療法 / リハビリテーション |
Research Abstract |
本研究の目的は、描画・書字能力(上肢機能と正確さ・読みやすさ)と視覚機能、筋活動の関連性を明らかにすることである。平成23年度は、(1)申請者らが開発した上肢機能評価システムと視覚機能評価として新たに導入した注視点追跡システム装置との同時計測の予備実験と、(2)課題遂行中における手指の筋活動評価(EMG)等の検討と予備実験を、健常成人、学齢期、幼児期の健常児数名に対し実施することを目標とした。さらに、確実なデータ測定が確認されたのち、(3)健常児・者に研究参加協力を依頼し、データ計測を行い十分なデータ数を収集することを目指した。 平成23年度は上記の目標のうち、目標の(1)上肢機能評価システムと新たに導入した注視点追跡システム装置との同時計測の予備実験を健常成人数名に実施することができ、以下のような結果が得られた。測定方法については、これまでの注視点追跡システム装置に比べ、(1)キャリブレーションが簡易に行え、被験者への負担も少なく測定がスムーズに行えた。また(2)注視点が適切に記録され、データの精度が上がった。(3)描画中の課題下方の注視点が測定できない場合があったが、設定により改善可能であった。よって、健常成人においては、本注視点追跡システム装置と上肢機能システムを用いた際の眼球運動の測定が十分に行えることがわかった。 また、測定結果については、(1)線引き課題(2本の線で描かれた正三角形の罫線間内に線を引く課題)ではなめらかな眼球運動に追従する形でペンによる描画が起こっていたが、自由描画課題(自由に三角形を描く課題)では描画前に頂点となる位置への注視が起こり、それに向かって描画が起こるという、両課題の眼球運動の違いが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年度は、本研究の遂行に必要な眼球運動測定装置の購入を10月に行えたが、その装置によって測定したデータを分析するソフトを起動するパソコンの選定・購入が遅れ、十分な予備実験を実施できなかった。よって目標としていたデータ収集にまで至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、上肢機能評価システムと新たに導入した注視点追跡システム装置との同時計測の予備実験を健常学齢児・幼児数名に実施する。また、課題遂行中における手指の筋活動評価(EMG)等の検討と予備実験を、健常成人に実施し、実施可能であることを確認した後、健常学齢児・幼児にも予備実験を実施する。すべての予備実験を終えた後、データ収集を進め、データ解析も実施する。可能であれば、不器用さの症状を呈する発達障害児のデータ収集も始める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費は主に注視点追跡システム装置によるデータ収集の際に必要な記録メディア、デジタルビデオカメラによる動画撮影に必要な記録メディア、データ保存のための外付けハードディスクに使用する。旅費は学会発表とデータ収集の際の交通費、人件費・謝金は研究協力被験者と実験補助に使用する。
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Research Products
(3 results)