2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23500601
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
佐々木 誠一 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (50153987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 眞喜人 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (40274980)
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Keywords | 肋間神経移行 / 可塑性 / 大脳皮質 / 運動野 / 随意運動 / 霊長類 |
Research Abstract |
年度は肋間神経移行上腕二頭筋IC-bicepsへの大脳皮質運動野の可塑的変化を調べるために正常カニクイザルの運動野の体部位局在の詳細を調べた。サルをケタミンで麻酔し自発呼吸下で脳定位固定装置に固定した。事前にMRI撮像で大脳皮質中心溝の位置を決め、中心溝の直上の頭蓋骨を除去し、チャンバーを取り付け大脳皮質表面を流動パラフィンで保護した。麻酔は実験中、ケタミンの筋注、あるいはプロポフォール静注で維持した。硬膜を切開し先端を研磨したタングステン微小電極を刺入し電気刺激した。刺激側と対側の上腕二頭筋、上腕三頭筋、第二肋間筋、第三肋間筋、第四肋間筋、腹斜筋に筋電図記録用ワイヤー電極を留置した。運動野を電気刺激し、上肢筋と体幹筋の誘発筋電図を指標にして運動野の体部位局在を調べた。実験終了後、フォルマリン潅流固定後、脳を取り出し、凍結後厚さ100μmの連続切片を作成しニッスル染色を施し包埋し刺激部位を同定した。大脳皮質内側部に体幹領域があり外側部に上肢領域が存在していた。カニクイザルでは上肢領域に近接する領域には体幹部領域がなく、これまで報告されている体幹支配領域が内側部と上肢領域に近い部位と2か所存在するアカゲザルの体部位局在と異なることが分かった。カニクイザルでは上肢支配領域と体幹支配領域が離れていることは本研究で明らかにしたい肋間神経移行後の大脳皮質運動野の可塑的変化を調べる上で詳細な実験ができることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在まで肋間神経移行後の運動野の可哩的変化の解明に向けてデータを取得できているが、平成25年度実験予定であった実験動物の死亡により平成26年度までの延長を申請して承認された。カニクイザルの一側の第2、 3肋間神経を上腕二頭筋を支配する筋皮神経に神経移行する手術は順調にできた。これまで運動野の位置を確定し、左右の運動野の存在する位置に慢性実験用チャンハーを取り付けた。平成25年度は特にカニクイザルの運動野を詳細に調べ上肢領域と体幹領域が比較的離れていることを見出した。運動野上肢領域に微小金属電極を刺入し、上肢領域を微小電流刺激し肋間神経移行神経上腕二頭筋が上肢支配領域から興奮入力を受けることが分かった。正常側を同様に微小電流刺激して得られた正常側の体部位局在のデータを指標にして移行側での大脳皮質での体部位局在を比較検討をして大脳皮質の可塑的変化ではなく移行側大脳皮質運動野下行路の可塑的変化がおきた可能性を見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度に新たに肋間神経移行したサルを作成する。約8か月後に運動野の位置をMRIで確かめ運動野を確定し、左右の運動野の存在する位置に慢性実験用チャンバ-を取り付ける。微小金属電極を刺入し、上肢領域を微小電流刺激し肋間神経移行神経上腕二頭筋が興奮入力を受けるか調べる。肋間神経移行神経上腕二頭筋を収縮させる運動野上肢領域にタングステン微小電極を運動野直上に取り付けた記録チャンバーから刺入し単一錐体路細胞から活動を記録し、肋間移行した上腕二頭筋から筋電図を記録し単一錐体路細胞の活動電位をトリガーとして全波整流し高域遮断した筋電図波形を平均加算する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に肋間神経移行手術が完了し、運動野から錐体細胞の細胞外記録を行う実験予定のサルが死亡したため計画を変更した。新たに1頭を使用して訓練がほぼ終わり肋間神経移行を行って実験を行うため次年度使用額が生じた。 平成26年度では動物の飼育費5万円、薬品(麻酔薬、鎮痛薬、抗菌薬等) 2万円、試薬(ホルマリン、塩化ナトリウム、塩化カリウム等)1万円等に使用する計画である。
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Research Products
(8 results)