2011 Fiscal Year Research-status Report
呼吸リハビリテーションにおける呼吸筋筋活動とその評価法に関する研究
Project/Area Number |
23500611
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
片桐 真人 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (50152674)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 直仁 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (80212819)
横場 正典 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (80316942)
木村 雅彦 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (20458748)
和田 真由子 北里大学, 医学部, 助教 (40348537)
高倉 晃 北里大学, 医学部, 助教 (20458813)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | 呼吸筋 / 呼吸器疾患 / 呼吸リハビリテーション / 呼吸筋筋力 |
Research Abstract |
<実施内容>1.呼吸筋筋電図測定:本助成金にて購入した筋電図計測回路システムと呼吸計測システムを用いて表面筋電図と呼吸指標を測定・解析を行い、その精度と再現性を確認した。次に、腹横筋(呼気筋)、傍胸骨肋間筋(吸気筋)、オトガイ舌筋(上気道筋)の呼吸性・非呼吸性動作による筋活動を計測確認した。2.呼吸運動療法時などによる呼吸筋筋活動の測定:様々な呼吸法や呼吸筋トレーニング時の呼気・吸気呼吸筋の筋電図活動の変化を計測した。3.呼吸筋力測定:sniff(鼻をすする動作)時の最大鼻腔内圧(maxSNIP: maximum sniff inspiratory pressure)、逆sniff(鼻をかむ動作)時の最大鼻腔内圧(maxR-SNEP:maximum reverse sniff expiratory pressure)における呼吸筋筋活動を計測・解析した。<成果・重要性・意義>使用した筋電図計測回路システムを用いて、様々な条件での呼吸筋筋活動を評価することが可能であった。ただし、動作によって筋電図のartifactがみられる場合があり、筋電図電極位置、動作方法や解析に注意を要した。sniff時のSNIPと吸気筋筋活動との間に相関関係が見られ、maxSNIPが吸気呼吸筋筋力を反映することが実証できた。さらに、上気道筋の筋活動も認められ、吸気時の上気道筋の生理学的な役割を考える上で重要な結果であると考えられた。逆sniff時の呼気呼吸筋筋活動とR-SNEPについても関係性を認めたが、体位や気量位での変化が見られ、測定時に一定の基準を設ける工夫が必要であった。このことはmaxR-SNEPの検査法としての正確性・再現性を確立する上で意義があると考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
筋電図計測回路システムの購入が予定より遅れたこと、システムの精度や再現性を十分に行う時間を費やしたことで、全体に多少の遅滞となった。
|
Strategy for Future Research Activity |
23年度に引き続き、呼吸運動療法時、呼吸筋力測定時の呼吸筋筋電図測定を行う。特に呼気呼吸筋力については体位や気量位による変化をR-SNEPと呼気筋筋活動の詳細に検討することで正確性・再現性を高めることが重要と考える。また、我々が試作使用している鼻腔口腔内圧計とともに24年度に本助成金で購入予定の鼻腔口腔内圧計(マイクロメディカル社製RPM001)を使用し、SNIPとR-SNEPを測定する。さらに、呼吸器系作動薬投与時の筋活動の変化を呼吸筋筋力測定時や炭酸ガス負荷時に解析する予定である。以上を24年度に推進し、25年度に臨床におけるSNIPとR-SNEPの方法の確立と有用性を確認する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
SNIPとR-SNEP計測のための鼻腔口腔内圧計(マイクロメディカル社製RPM001)の購入を予定。
|