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2012 Fiscal Year Research-status Report

バルーン内圧測定装置を用いた嚥下圧測定法の開発と嚥下障害治療への応用

Research Project

Project/Area Number 23500627
Research InstitutionFujita Health University

Principal Investigator

太田 喜久夫  藤田保健衛生大学, 医療科学部, 教授 (00246034)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田辺 茂雄  藤田保健衛生大学, 医療科学部, 准教授 (50398632)
加賀谷 斉  藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (40282181)
才藤 栄一  藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (50162186)
岡田 澄子  藤田保健衛生大学, 医療科学部, 准教授 (10387673)
Keywordsバルーン型センサー / 嚥下圧 / マノメトリー / リハビリテーション
Research Abstract

平成24年度に実施した研究。
平成23年度に開発したバルーン型嚥下圧センサーの臨床的利用における精度と安全性の検討および本検査の臨床的利用法について検討した。開発研究者を対象として嚥下時咽頭内圧を測定し、32チャンネルマノメトリー(Manoscan)の嚥下圧と比較検討した。また、安全性の検討として、バルーンの咽頭への留置や留置下での空嚥下における有害事象について検討した。さらに、本検査実施時のストレスについて、唾液アミラーゼ活性を測定し、交感神経系の興奮状態の変化について検討した。
結果:臨床的利用における制度と安全性の検討;空嚥下時の咽頭内圧最大値は、バルーン型センサーによる数値と咽頭下部におけるManoscanのセンサーから得られる数値は前年度に実施した精度測定評価から得られた係数を乗じることによって概ね一致した。また、本検査実施時に口腔や咽頭を損傷するなどの有害事象はなく、唾液アミラーゼ活性値の変化も軽微であり、ストレスの少ない安全な検査法であることが確認できた。
結果:臨床的利用法の検討;梨状窩に留置し、空嚥下時にバルーン型圧センサーに加わる咽頭内圧とともにバルーンが駆出される力を測定することが重要であることが判明し、バルーン型センサーの連結管に加わる牽引力を測定する方法の開発に着手した。連結管の側管をテンションメーターつなげ、嚥下時牽引力測定システムの試作品を作成し、空嚥下時に咽頭下部に留置されたバルーンが食道方向へ駆出される力が70~80g重(0.69~0.78N)であることが判明した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究で平成23年度に開発したバルーン型嚥下圧センサーは、当初予定していた嚥下時に食塊に直接加わる力をバルーン内圧で測定しようとする試みであった。精度検討や安全性の検討は計画通り平成23年度に達成でき、平成24年度は本研究者を対象に、嚥下圧や安全性の検討を実施し、臨床的にも有害事象なく従来のマノメトリーと同等の精度で簡便に嚥下圧を測定できることを実証した。
また、臨床的利用法の検討としては、嚥下障害のメカニズムを解明するうえで、嚥下内圧だけでなく、食塊に加わる力の方向(ベクトル)が重要な指標であることが予測され、バルーン内圧だけでなく、連結管に加わる牽引力も同時に測定できるシステムを構築する必要性が生じた。その結果、研究開発者を対象として装置のさらなる開発を行った結果、嚥下時にバルーンに加わる内圧と連結管に加わる牽引力を同時に測定できるシステムを試作することができた。今年度は、測定機器の改良に時間を要したため、臨床的検討は、対象が研究者にとどまっているが、測定システムの開発は順調といえる。

Strategy for Future Research Activity

嚥下時に食塊に加わる力が、嘔吐時のように口腔方向に及べば咽頭内の食塊は口腔に逆流することとなり、嚥下障害患者の中で時に見られる病的現象である。すなわち、嚥下時に食塊に加わる力だけでなく、食塊に加わる力の方向を測定しなければ、嚥下障害のメカニズム解明にはつながらない。従来のマノメトリー検査では、圧力の測定のみで力の方向を測定することはできなかった。
嚥下時に重要な力の方向(ベクトル)は、咽頭から食道へすすむ方向であるため、バルーン型嚥下圧センサーの連結管に加わる牽引力を、テンションメーターで測定するシステムを試作した。今後は、牽引力を正確に測定するために頭頸部とテンションメーターを固定する装置を作成し、再現性の検討を行う予定である。また、バルーンセンサーの位置を内視鏡で梨状窩にあることを確認したうえで、空嚥下もしくは2mlトロミ液を嚥下させ、バルーン内圧と牽引力を同時測定し、嚥下内圧と牽引力の事象関連を検討する予定である。また、嚥下障害患者を対象に、嚥下内圧と嚥下駆出力を評価し、嚥下訓練の効果を測定できるシステムを構築する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

牽引力を正確に測定するためのテンションメーター、頭頸部固定装置、テンション解析プログラムを購入し、バルーン型嚥下内圧・牽引力同時測定装置を開発する。
本研究の臨床的応用を実施し、その有用性と安全性を確認するために、バルーンセンサーや唾液アミラーゼ活性測定キットなどを購入する。
得られた臨床成果を日本摂食・嚥下リハビリテーション学会、DRSに発表する。また、dysphagia誌などに投稿予定であり、その費用に研究費を使用する計画である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] バルーン型嚥下圧測定装置の開発(第1報:安全性と精度の検討)2012

    • Author(s)
      太田喜久夫
    • Organizer
      第17・第18回共催日本摂食・嚥下リハビリテーション学会学術大会
    • Place of Presentation
      札幌市
    • Year and Date
      20120831-20120901

URL: 

Published: 2014-07-24  

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