2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23500629
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
伊藤 龍生 近畿大学, 医学部, 講師 (40330245)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 隆夫 近畿大学, 医学部附属病院, 教授 (70162443)
井上 敬夫 近畿大学, 医学部, 助教 (00441006)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | 運動 / 脳外傷 / 神経再生促進効果 / 神経細胞死 / 高次機能改善 / 酸化ストレス / 神経保護作用 |
Research Abstract |
(目的) 我々は脳外傷後の早期の運動が外傷局所で神経幹細胞数を増加させることを明らかにした。さらに外傷後、早期から長期にわたる運動が脳外傷後に出現する神経幹細胞から成熟神経細胞への分化・生存・維持を促進し、脳外傷後に起こる脳障害や記憶障害を改善するであろうと考えた。本研究では(1)長期にわたる運動が及ぼす脳外傷部局所の神経再生を明らかにする。(2)長期にわたる運動による神経再生に伴う記憶学習の改善効果を明らかにする。(3)長期にわたる運動による神経再生と記憶学習の改善効果の機序を蛋白レベル、遺伝子レベルで明らかにする。以上のことを組織学的、生化学的、生理学的および運動学的手法を用いて解明することを目的とする。(方法) Pneumatic control injury device(現有機器)を用いてWistar ラット(10週齢 ♂)の大脳表面に脳外傷を与えた。その後、強制運動としてトレッドミル負荷を1日、3回(1回/5分)、15分/1日加える。トレッドミルの運動期間として損傷後60, 90, 120日間強制運動を行った運動群(各群n=40)を作製した。さらにそれら運動群に対して分裂細胞検討のための5-bromo-2'-deoxyuridine (BrdU)投与を1日2回行った。運動終了後直ちにラットを屠殺し、PBS及び4%パラフォルムアルデヒドにて脳を還流固定し、脳を取り出し、浸漬固定を3日間行い、損傷部位の中心より20µmの連続切片を作製した。連続切片を20枚ごとにヘマトキシリン・エオジン(HE)染色を行い、大脳皮質傷害部位の組織学的変化を確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験計画に従って概ね重畳に進行していると考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
長期外傷モデルを順次作製し、記憶学習の効果や組織学的変化の確認を早急に行う。さらにそれらに伴い成長因子の誘導効果を調べる。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
長期外傷モデルを作製し、それらの記憶学習の回復効果を明らかにし、さらに同時に神経再生促進効果及び成長因子の発現誘導効果を明らかにするための研究費に使用する。
|
Research Products
(3 results)