2011 Fiscal Year Research-status Report
ニオイセンサを用いた独居老人のための環境認識システム
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23500645
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
木村 春彦 金沢大学, 電子情報学系, 教授 (60141371)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 独居老人 / ニオイセンサ / 環境認識 |
Research Abstract |
本研究で明らかにしたのは、以下の機能の実現である。これらの機能を申請者らがこれまでに開発してきた独居老人介護支援システムの機能として追加することにより、ニオイセンサを用いた独居老人のための環境認識システムを開発していく。 1. 独居老人宅を意識した、LED光下における植物生体電位と空気浄化特性を明らかにした。2. 環境認識用画像処理アルゴリズムを開発し、その精度を評価するために『ニューラルネットワークを用いた軟性膀胱鏡操作の推定』に応用し、効果を確認した。3. プライバシー侵害を考慮し、内容等が把握できない動画像を対象に、独居老人のふるまいを認識するための基本方針を構築した。また、確認のため、『外乱のない軟性膀胱鏡画像からの操作推定』で実証した。4. 独居老人宅のセキュリティー、ケア、環境等の確認漏れを防止する基本システムを構築し、その応用として、『軟性膀胱鏡検査における見落としを防止システム』を開発した。5. 独居老人のふるまい認知のためのオプティカルフロー外れ値除去と補間方法の一考察を行い、軟性膀胱鏡画像への応用を行った。6. 予測確率を用いた独居老人のふるまい認知を『軟性膀胱鏡操作の時系列パターン認識』で実証した。7. ハイブリッドセンサを用いた歩行障害の回復評価システム実現のための基礎検討を行った。8. ニオイセンサを用いて独居老人のふるまい認知を試みた。成果としては、まず、個室のニオイのレベル値が上位層、中間層、下位層の3層に分かれることが判った。また、入室、退室の動作や、個室に居る人数、食事中、熱い飲み物の判別を可能とした。更には、植物の浄化作用についても解析し、中間層が最も浄化されることが判った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ガス残留成分による認識精度低下をケプストラム処理を用いて軽減させることについては、我々の研究グループが以前発表した成果(電子情報通信学会論文誌A,vol.J81-A,no.11)を超えることはできなかったが、ニオイセンサによる独居老人のふるまい認知に関する知見を多数得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
使用したポータブル型の吸い込み式ニオイセンサの騒音が予想していた以上に大きいため、独居老人宅での実験では、今後、固定式のニオイセンサに切り替えることにした。尚、この変更による出費については、センサー等の装置の台数を減らすことにより対応する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定通り実施する。
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Research Products
(24 results)