2011 Fiscal Year Research-status Report
人工筋肉を用いた麻痺手を動かすシステムの実用化に関する研究
Project/Area Number |
23500652
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
千田 益生 岡山大学, 大学病院, 教授 (60226694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堅山 佳美 岡山大学, 大学病院, 助教 (90397886)
則次 俊郎 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (70043726)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 人工筋肉 / 把持装置 / 指伸展訓練装置 |
Research Abstract |
麻痺手に対する把持システムを構築しました。前腕・手関節部・手根部までの硬性保持装具に、収縮型人工筋、伸展屈曲型人工筋を配置し、容易に装着できる装置を作成しました。母指の対立位を保持し、示指、中指により把持することが可能になりましたが、重量としては、携帯電話がやっとです。指に着けるアタッチメントも現在はアルミ製の板をを患者さんの指に合せて採形して作成しています。容易に装着できて良いのですが、指腹部の滑り止めやフィット感などの点で、改良しました。また指屈曲拘縮が強い患者さんに人工筋肉を用いて、指伸展訓練用の装置を開発しました。専用のコントローラーを作成し、収縮・伸展する速度調整、力調整をボタン一つでできるようにしました。患者さん自身が自分で操作できるように、単純な操作のコントローラーを作成しました。コンプレッサーも最も小型軽量のものを採用しました。安全性について、システムが誤作動した時や調整できなくなった時には、安全に速やかに停止できるように制御システムを考慮する必要があります。新しく作成した装置の意義としては、人工筋肉を用いた把持装置、指伸展訓練装置がほぼ完成形に近づいたことです。コントローラーも単純化でき、実際に患者さんに使用していただける段階になってきました。安全性、耐久性、操作性など改善すべき点はまだありますが、人にやさしい人工筋肉を用いた装置ができたことの意義は大きいと思います。今後は、下肢に関しても人工筋肉を用いた立位、歩行装置の完成も合わせて行いたいと思っています。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
把持装置、指伸展訓練装置の基本的構造の構築ができ、コントローラーが完成できたことは、初年度としては目標としていたところです。とくにコントローラーが問題だと思っていましたが、簡単な操作で人工筋肉を操作することが可能になり、おおむね順調に進展していると言っていいと思います。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度で作成した装置については、実際に使っていただいて操作性、安全性、耐久性などの確認を行う予定です。新しい患者さんに対して、把持装置、伸展屈曲訓練装置を開発していくことも行っていきたいと思っています。下肢に関して、立位・歩行装置も開発していくつもりです。コントローラーに関しまして、できるだけ安価にできるように工夫していきたいと思っています。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
新たな把持装置・指伸展屈曲装置を作成します。コントローラーもそれに合わせて作成します。把持装置・指伸展屈曲装置は、できれば多くの人が使えるような仕様にしたいと考えています。具体的にはLMSサイズを作成して、患者さんが試せるようにできればと考えています。研究費に関しましては、装置を作成する物品費が8割を占めると思います。できるだけ多くの装置を作成し、研究したいと思っています。
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Research Products
(20 results)
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[Presentation] 腰痛について
Author(s)
千田益生
Organizer
岡山県鍼灸師会研修会(招待講演)
Place of Presentation
岡山市
Year and Date
23年11月20日
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