2012 Fiscal Year Research-status Report
体表点字入門者のための学習法の構築と学習過程の解析
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23500667
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Research Institution | Gunma National College of Technology |
Principal Investigator |
大墳 聡 群馬工業高等専門学校, 電子情報工学科, 講師 (50223863)
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Keywords | 福祉 / ヒューマンインターフェース / 盲ろう者 / 体表点字 |
Research Abstract |
視覚と聴覚に障害のある盲ろう者を対象に振動にて点字情報を伝える体表点字という研究において、本研究では体表点字未経験者を対象に学習システムを構築するとともに、学習を通して指以外の部位で振動により情報を獲得する過程を解明することを目的としている。 本年度は、前年度に製作した6点点字キーボードのついた親機と振動モジュールからなる子機のハードウェアで、体表点字の呈示方法に従った振動をするようにファームウェアを整えた。次に点字初心者が体表点字の学習を行えるためのプログラムを考えた。学習は3ステップから構成し、第1ステップは単純に体表点字の点字パターンに対して体表で読み取ったものを6点点字キーボードから回答するというものである。第2ステップは文字の認識であり、初めにあ行の「あ・い・う・え・お」について順番に又はランダムな出題/回答による学習を行い、か行~わ行まで広げていく。第3ステップは単語とし、はじめはあ行とか行の文字からなる単語、次はあ行~さ行までの文字からなる単語というふうに単語ベースで学習するというものである。 ファームウェア化は完成し、6点点字キーボードのついた親機と振動モジュールからなる子機のハードウェアで、体表点字の学習環境は整備できた。視覚と聴覚に制約をかけた健常者14人にて第1ステップの検証実験を行ったところ、呈示した体表点字パターンを6点点字キーボードで回答でき正答率は83.0%であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は体表点字初心者が体表点字を自己学習するための装置に体表点字の振動ができるようファームウェアを作り込み、そののち、自己学習手順を考案し作り込んでいくことになっていた。ひとまず、学習プログラムの作り込みまで行い、健常者ではあるが、考案した第1ステップについて検証実験を行った。検証実験後のアンケートでは6点点字キーボードの入力がしづらいという意見があり、実際に実験結果のパターンを確認してもキー入力が1ヵ所間違っているという誤りが多数みられた。検証実験は、第1ステップまでしかできていいないので、第2, 第3ステップについて検証実験を行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、最終年の年である。まず6点点字キーボードの入力がしづらい部分の改修を行い、スムーズにキーボードのより回答を行えるようにする。そして、第2, 第3ステップについて検証実験を行うとともに、実際の盲ろう者の3名程度に体表点字の学習をしてもらい、次年度に行う入門者の学習過程を解析するためのデータを取得する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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