2013 Fiscal Year Annual Research Report
体表点字入門者のための学習法の構築と学習過程の解析
Project/Area Number |
23500667
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Research Institution | Gunma National College of Technology |
Principal Investigator |
大墳 聡 群馬工業高等専門学校, 電子情報工学科, 准教授 (50223863)
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Keywords | 福祉 / ヒューマンインターフェース / 盲ろう者 / 体表点字 |
Research Abstract |
はじめに前年度のハードウェアの問題点であった6点点字キーボードの入力がしづらい部分の改修を行った。キーボードが押された瞬間の状況を読み取るのでなく、離されたまでの状況を読み取ることによりキーボードの誤入力を低減した。学習システムとしてのファームウェアは文字単位の学習である第2ステップおよび単語単位での学習である第3ステップの部分は作り込めていたが、学習者が回答入力をした学習結果を記録するEPROMへの書き込み部分が完成せず盲ろう者での実験には至らなかった。学習者の入力結果をPCに出力することとし身近にいる健常者を学習者として第2ステップ・第3ステップについて動作検証を行った。第2ステップでは、初めにあ行の「あ・い・う・え・お」について順番に又はランダムな出題/回答による学習を行い、か行~わ行まで広げていくという動作ができるプログラムであった。このシステムは体表点字で文字パターンを呈示して、キーボードからそのパターンを回答するというものであり、出題に対して回答が正しいのか正しくないのかを振動で毎回伝えるとしていた。システムからパターンが呈示されそのパターンを回答するという形なので、パターンと文字の関連が学習者に伝わらない可能性があることが分かった。例えば学習者はさ行のパターンを学習しているつもりでもシステムではか行の呈示をしていたということもあり得る。今年度が最終年度であり盲ろう者での実験に至らなかったが、今後パターンと文字の関連を学習者に提供する方法を確立し研究を進める。 また、本研究のハードウェアは初心者が使いやすいように無線化を行った。この無線化を利用することで複数人での盲ろう者のコミュニケーションが従来通訳者を介さなくてもできる可能性がある。今後の研究の展開として、通訳者を介さない盲ろう者複数人の体表点字での会話方法やその実現を検討する。
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