2012 Fiscal Year Research-status Report
セル構造形状記憶合金によるリハビリ装具用の高伸縮性人工筋肉の開発
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23500668
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Research Institution | Gunma Prefectural Industrial Technology Center |
Principal Investigator |
宋 東烈 群馬県立産業技術センター, その他部局等, 研究員 (80393479)
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Keywords | 形状記憶合金 / 有限要素解析 / SMAワイヤの幾何形状 / 回復力 / 最大局所ひずみ / 指関節リハビリ用具 |
Research Abstract |
前年度で行った有限要素解析に基づいて、今年度ではSMA人工筋肉の最適形状や構造を検討するために、SMAワイヤの幾何形状やその形状パラメータの違いによる発生力と伸縮性の相違を評価した。その結果、幾何形状における回復力(SMAに変形を与えた後、加熱する際に発生する形状回復力)と最大局所ひずみ(材料に変形を加えた際に、材料中の要素に局所的に残留するひずみ量の中で最大となる量)の双方において、ハニカム形状が最も大きく、うねり形状が最も小さいという結果になり、形状によって値が変化することが確認された。これより、伸縮性が低くとも高い出力(高発生力)が必要とされる場合にはハニカム形状を、出力が低くとも高い伸縮性(最大局所ひずみを最も抑えることができる)が必要とされる場合にはうねり形状を用いるといったように、幾何形状を選択することで用途に応じた性能を実現することが可能であることがわかった。また、複線構造にすることによって、構造の各頂点における変形を均等にすることができたため、形状によっては最大局所ひずみの軽減が可能であることがわかった。 次に、有限要素解析結果に基づいて、指関節リハビリ用装具として最適なSMAワイヤうねり構造のアクチュエータを新たに作製し、その駆動性能と解析結果に整合する性能を有するかを実験的に確認した。さらに、作製したSMAうねり形状構造アクチュエータが指関節リハビリ用装具として十分な性能を有するかを確認するために現在、指模型に装着してその動きを確認している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
SMAワイヤの幾何形状やその形状パラメータの違いによる発生力と伸縮性の相違を有限要素解析により評価し、SMA人工筋肉の最適形状や構造設計の指針を得ることができた。また、指関節リハビリ用装具として最適なSMAワイヤうねり構造のアクチュエータを新たに作製し、その力学的性能を確認することができたことで、研究進展はあったが、当初計画された指関節用リハビリ装具試作までには至っていないことで、研究はやや遅れているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度では、作製したSMAうねり形状構造アクチュエータが指関節リハビリ用装具として十分な性能を有するかを指模型を用いて確認する。また、性能が確認できた後、実際に指に装着され指関節のリハビリが可能な装具の試作やその適用性評価を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
指関節リハビリ用装具の試作に必要な構成部品等の製作や購入に使用する。また、試作体の適用性評価や試作装具のモニタリング実施等に使用する。さらに、研究調査や成果発表のための旅費や論文掲載費に使用する。 平成24年度に計上した試作費で未使用分は、次年度計画している研究費と合わせてリハビリ装具試作での使用を予定している。
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Research Products
(2 results)