2012 Fiscal Year Research-status Report
他動運動機器の使用が下腿部浮腫に及ぼす効果に関する研究
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23500670
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
本間 敬子 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (90357971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薄葉 眞理子 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (60203527)
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Keywords | リハビリテーション |
Research Abstract |
本研究では、機器を用いた他動運動が末梢組織の循環状態に与える影響に関する研究の成果を踏まえて、他動運動機器の使用が下腿部浮腫に及ぼす効果について、実験的に明らかにすることを目的とする。本年度は以下を実施した。 過去に脳血管疾患に罹患して後遺症により足部に浮腫が生じているが、実験の参加に支障がない健康状態である人(以下「脳血管疾患罹患者」と記す)を被験者として、日常生活の中で下腿の血流量、皮膚温等の生体信号及び室内の温度等を計測し、生体信号の日内変動と、室温などの環境パラメータの変動との関係について評価を行うための計測実験を実施した。具体的には、脳血管疾患罹患者1名を被験者とし、日中の3時間程度車いす座位で安静にしていただき、安静前後の足部体積および足部周径を計測するとともに、安静中の皮膚血流量および皮膚温度を計測した。足部体積の計測には、共同研究者が前年度に設計・製作した足部浮腫測定器を使用した。 計測実験で得られたデータから、生体信号の日内変動と足部のむくみの状態との関係を検討するとともに、異なる時季に計測実験を実施することにより、これらの関係の季節的な変化に関する検討を行った。また、車いすに加速度センサを取り付け、計測される生体信号と被験者の体動との関係についての検討もあわせて行った。 低速で作動する機器と連続的に接触する際に皮膚等の身体組織が受ける影響のモデル化に関して、身体組織のモデル化に関する文献の調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度に実施した、生体信号の季節間変動に関する計測実験の中で、前年度に実施する予定であった生体信号の日内変動に関する評価をあわせて行った。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度までの成果を踏まえて、脳血管疾患罹患者を被験者とし、他動運動機器を用いて一定時間の他動運動を実施し、他動運動中及びその前後の生体信号を計測するとともに、他動運動の前後に理学療法士により足部体積や足部周径の計測を実施し、生体信号の変化とあわせて他動運動機器の効果を評価する。 得られた成果に基づき、浮腫の軽減に対する他動運動機器の影響に関して総合的に考察し、研究のまとめを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
【当該研究費が生じた状況】被験者実験にあたり、被験者謝金、傷害保険料、実験補助者の雇用が必要になることを想定していたが、実験協力先(老人保健施設)の方針により、被験者には無償で協力していただくこととなった。また、傷害保険料については、本年度実施した計測実験に関しては研究代表者および研究分担者の所属機関が加入している傷害保険が適用可能であった。さらに、実験補助者については、実験協力先への部外者の立ち入りを最小限にするため、雇用を行わなかった。 【使用計画】前年度までに使用する予定だった経費を、平成25年度に実施する実験の準備および実施の経費として使用する。
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