2013 Fiscal Year Annual Research Report
他動運動機器の使用が下腿部浮腫に及ぼす効果に関する研究
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23500670
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
本間 敬子 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (90357971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薄葉 眞理子 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (60203527)
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Keywords | リハビリテーション |
Research Abstract |
本研究では、機器を用いた他動運動が末梢組織の循環状態に与える影響に関する研究の成果を踏まえて、他動運動機器の使用が下腿部浮腫に及ぼす効果について、実験的に明らかにすることを目的とする。本年度は以下を実施した。 前年度に実施した被験者実験により得られたデータについて、長時間の足部下垂に伴う下肢の浮腫状態の変化、および下肢で計測した組織血流量と酸素飽和度の関係に着目して解析を行った。 下肢の浮腫状態の変化については、足部体積(排水法)、内外果周径、土踏まず周径、および足関節周径(Figure of 8法)について、車いす座位による安静の開始時と同終了時の測定値を比較した。その結果、麻痺側の足部体積および足関節周径について、有意な増加が見られた。 一方、浮腫の原因となっている下肢の循環不全の指標として、血流に関する生体情報である組織血流量と血中酸素飽和度の関係について検討した。それぞれ計測開始から30分ごとに、5分間の平均値を算出して、両者を比較したところ、組織血流量および酸素飽和度のいずれも、麻痺側の値が非麻痺側の値に比べて有意に低い値を示したが、経時的挙動については、いずれも有意な変化は認められなかった。一方、組織血流量と酸素飽和度の関係を2次元グラフ上で検討したところ、麻痺側と非麻痺側のデータの分布状態は明確に区分され、両者の組み合わせから循環状態を推定できる可能性が示唆された。 得られた解析結果について2件の学会発表を行った。また本研究課題に関するまとめを行った。
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