2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23500708
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
堀井 大輔 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 准教授 (20340424)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 運動意欲 / 発達 / 心理 / 環境 |
Research Abstract |
本研究は,運動意欲の発達的変化モデルに関して,定性的に分析することを目的としている.この目的達成のために以下の3つの研究課題を設けた.1)既存の生涯発達モデルを概観し,運動意欲の発達的変化に援用できる側面を包括的に検討する(文献研究).2)運動意欲に対して継続的なインタビュー調査を実施する(実践研究).3)運動意欲の発達的変化モデルを導き出し,有効な提言を行う(臨床への介入)これらの課題を解決するため,まず,質的研究法に関連する先行研究を概観・整理することで,研究手法の熟達を目指し,調査の観点や進行方法,タイムスケジュール,インタビューの仕方や観察記録の取り方など,一貫性かつ柔軟性を有する調査マニュアルを作成した.さらに,生涯発達心理学研究において,これまでに導き出された優れた知見(特に,Levinson(1978)やBridges(1980)によって導き出された一定レベルの発達モデル)を概観し,整理することによって,運動意欲の発達的変化に伴って直面する課題を予測した.これまでの成果報告としては,自己像の発達とのかかわりにおいて,年齢が増す毎に他人との比較や周囲への意識が増加し,運動に対する自己有能感や課題の価値について変化がみられた.さらに,運動によって達成しようとする課題について,その価値意識が変化することが挙げられる.児童期では課題そのものに関する興味等に重点が置かれるのに対して,青年期以降では課題の有用性とも関連させるようになり,その後は日常生活との繋がりや生涯的な観点から運動を捉えるようになることが導き出された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では以下の項目について進める予定であったが、(3)心理・社会的発達課題の検討についてはもう少し時間が必要だと感じられた。(1)研究手法の熟達, (2)生涯発達心理学研究の優れた知見を概観し整理する, (3)運動意欲の心理・社会的発達課題の検討, (4)研究過程で得られた知見の発表
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は今年度の(3)運動意欲の心理・社会的発達課題の検討を含む以下の項目について進める予定である。(5)研究成果の妥当性・信頼性を高めるための努力, (6)質的研究の概観(前年度からの継続),(7)調査の継続実施, (8)研究過程で得られた知見の発表
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は概ね以下の項目に研究費を充当する予定である。(1)生涯発達心理学関連図書費(2)研究打合せ旅費(3)成果発表旅費(4)情報提供料(5)専門知識の提供料(6)資料整理補助料(7)消耗品費
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Research Products
(1 results)