2013 Fiscal Year Annual Research Report
ロングパイル人工芝に適用可能な緩衝性能試験器と評価法の開発
Project/Area Number |
23500759
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
湯川 治敏 愛知大学, 地域政策学部, 准教授 (40278221)
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Keywords | ロングパイル人工芝 / 緩衝性能 / 2次元衝撃試験器 / 多段階・多面積衝撃試験法 |
Research Abstract |
本研究の目的は近年普及がめざましいロングパイル人工芝に対して適用可能な緩衝性能試験器とその評価法の開発である.従来のスポーツアリーナや陸上競技場のトラック等に対して実施されてきた衝撃試験およびその評価方法では必ずしもスポーツ活動によって生じる衝撃力の範囲がカバーされておらず,また,実際にプレーヤーが運動する際の加速度波形や床反力を計測すると衝撃試験とは相反する結果が観察されることがある.この原因の一つは,本来は様々な運動様式に対する特性が考慮されるべきであるにも関わらず,従来の衝撃試験は単一の落下重錘試験による緩衝性のみによって評価している為である.そこで本研究では筆者らが開発した多段階衝撃試験法による非線形Voigtモデルによってロングパイル人工芝のモデル化を行い,当該モデルの適用可能性についての検討を行った.初年度および2年目の研究成果により,2次元衝撃試験器のセンサ部の強化および重錘の落下高とセンサ上部の平行四辺形リンクの初期角度を正確に測定する機構を付加した.さらにロングパイル人工芝に対する鉛直方向の衝撃試験においては従来のテストフットでは再現性のあるデータが測定できないことが判明したためテストフットの改良とテストフットの面積をパラメータとして持つモデルとその新たな同定方法を提案した.最終年度となる3年目では,より高精度の同定を行う為,データの不均一の原因と考えられる表出部の人工繊維の影響を除去した状態での同定精度の検討を行ったが予想に反してデータのばらつきが大きく,同定精度の改善は見られなかった.そこで,当初の研究目的には2次元衝撃試験器による緩衝性の評価を計画していたが,本研究の根幹となる鉛直方向の同定精度を向上させることが最優先であると判断し,テストフットの更なる改良を行うことにより衝撃面積をパラメータとして持つ鉛直方向の同定精度の向上させることができた.
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Research Products
(3 results)