2013 Fiscal Year Annual Research Report
肩関節構成要素の動態からみた回旋腱板筋のトレーニング効果
Project/Area Number |
23500767
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Research Institution | Kyushu Kyoritsu University |
Principal Investigator |
長谷川 伸 九州共立大学, スポーツ科学部, 准教授 (70350444)
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Keywords | 肩関節 / 回旋腱板 / トレーニング / 筋内腱 / 筋外腱 |
Research Abstract |
本研究の目的は①超音波法を用いて肩関節回旋腱板筋を構成する棘下筋を対象に筋腹部における筋内腱(筋内部に膜状に存在する腱)と停止部における筋外腱(筋と骨の付着部に存在する腱)の動きを定量的に評価する方法を開発することおよび、②同手法を用いて肩関節の回旋運動(外旋運動)を行う際の負荷量、運動速度などの諸条件を変えた場合の筋内腱、筋外腱の動態の比較を行うことである。 先行研究において肩関節のトレーニングを行う際に高負荷や高速度での回旋運動を行った場合に浅層部の筋に高い筋活動が生じ、深層部の筋の貢献度が低下し、関節に剪断力が働くことが示唆されている。しかし、この現象は筋電図学的研究の結果より推測されたものであり、映像を用いた研究は行われていない。本研究では超音波法による映像分析により、トレーニング条件が異なった場合に見られる上腕骨頭の変位や、それを生み出す筋や腱の動きについて明らかにし、回旋腱板筋(rotator cuff muscles)のトレーニングを行う際に必要とされる適切な条件を検討することを目的としている。 本年度は肩関節外旋運動を行わせた際の棘下筋の筋内腱、筋外腱の動き、上腕骨頭の動きの評価することを課題とした。棘下筋の筋束や腱の撮影を行うために、肩部に超音波プローブを固定する装具を開発し、無負荷での肩関節外旋運動を運動速度の条件(45度/秒、30度/秒、15度/秒の3条件)を変えた場合の相違点について棘下筋の筋内腱と筋束の付着部、筋外腱と上腕骨の付着部の移動距離、軌道軌跡を測定した。棘下筋の筋外腱と上腕骨の付着部については安定した映像の取得が難しく、筋腹部における筋内腱と筋束の付着部の動態の評価を実施した。
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