2013 Fiscal Year Research-status Report
走能力を向上させるための大腰筋収縮様式の検証と走トレーニングプログラムの開発
Project/Area Number |
23500768
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
山崎 一彦 福岡大学, スポーツ科学部, 准教授 (30369029)
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Keywords | 大腰筋横断面積 / 最大疾走速度 / 大腰筋の働き / 縦断的トレーニング / 脊柱起立筋 / 疾走動作 |
Research Abstract |
陸上競技短距離走の記録の良い競技者ほど、大腰筋横断面積が大きいことは多くのエビデンスで明らかになっている。これを受けて近年、多くのスポーツ現場において大腰筋の強化や横断面積肥大を目的としたトレーニングが実施されている。しかしながら、これらの目的を達成させるための科学的根拠や方法論は乏しい。更に陸上競技短距離走においても記録向上のためのトレーニング方法は確立されていない。そこで最大疾走能力向上を生み出す要素とされる大腰筋活動様式や発達のメカニズムを明確にし、トレーニング方法を確立させることが目的である。 平成23年度から日頃よりよく鍛錬されている大学生男女陸上競技者を対象とし、大腰筋横断面積、脊柱起立筋および大腿部周囲筋横断面積を測定するため、磁気共鳴装置(MRI)を用い、経年的に試合期終了時および鍛錬期終了時に画像撮影を行った。また、走動作を撮影しバイオメカニクス的分析を行った。更には、経年的なトレーニング要素を分析しトレーニング方法について種目間、男女間の相違を分析した。 当該年度は前年度同様に、上記の項目においての縦断的分析を行った。3カ年計画であったが、測定が年度松になってしまったため、分析が年度内に終了しなかった。今後は3年間の測定結果の分析を更に進める。現段階では、選考研究で明らかになっている短距離走記録の良い競技者ほど大腰筋横断面積が大きいとされる結果に至らず、個人差は大きい結果となっている。また脊柱起立筋などの総体的な筋肉量との関係が深い結果となっている。大腰筋横断面積と走動作については、さらに分析を進める。また、トレーニングにおいては複合的な要素が混在するが、被験者を実験的な規定の中でトレーニング効果を観ることはせずにトレーニング分析を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
縦断的測定が3カ年に渡ったため、測定が年度末になった。また、私事の大学研究機関が移動になったため、それらに時間を割かれてしまったことが遅れの原因である。
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Strategy for Future Research Activity |
筋横断面積、疾走動作、疾走速度、トレーニングの観点から多面的に分析していく。また、これらの要素について3カ年の縦断的な変化を明らかにしていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
新たな被験者増員によるMRI測定分析をすること、動作分析に関する縦断的な測定をするための費用が必要になったため。 新たな対象被験者約30名から50名のへのMRI測定を2回から3回実施する。また研究機関移動に伴い、動作分析に関しての新たな追加機材などを購入する。
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