2012 Fiscal Year Research-status Report
食後高血糖を抑制する独自の糖尿病食事療法の動脈硬化抑制に関する研究
Project/Area Number |
23500809
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
今井 佐恵子 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (00438235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 道明 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30247829)
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Keywords | 食事療法 / 糖尿病 / 栄養指導 / 食後高血糖 / 血糖変動 |
Research Abstract |
本研究は、激増する糖尿病の重症化予防、特に動脈硬化進展予防を目的とし、外来2型糖尿病患者を対象に、食品の摂取順序によって食後血糖値の上昇を抑える「食べる順番療法」の食事療法の5年間の無作為化比較研究 (RCT) を、糖尿病専門医の責任のもとに治療の一環として行なった。2型糖尿病患者を対象とし、持続血糖モニターを使い、食品の摂取順序を変えて24時間の血糖値日内変動をクロスオーバーで調べた。 外来2型糖尿病患者に持続血糖モニタリング(CGMS) を装着させ、食品の摂取順序を変えた時の、血糖値の日内変動をクロスオーバー試験により調べた。主食を先に食べた日と野菜を先に食べた日の血糖の日内変動を測定したところ、野菜を先に食べた日の食後血糖値および血糖の日内変動は、主食(炭水化物)から摂取した日と比べて有意に減少した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
外来2型糖尿病患者を対象に、食品の摂取順序によって食後血糖値の上昇を抑える「食べる順番療法」の食事療法の5年間の無作為化比較研究 (RCT) を、糖尿病専門医の責任のもとに治療の一環として行なった。短期実験である、外来2型糖尿病患者に持続血糖モニタリング(CGMS) を装着させ、食品の摂取順序を変えた時の、血糖値の日内変動のクロスオーバー試験は終了した。研究成果は国際学会5回、国内学会4回において発表し、論文を4報発表した。 現在は外来2型糖尿病患者を対象に、毎食野菜から摂取する「食べる順番療法」を取り入れた食事療法の、長期の血糖コントロール、脂質代謝、血圧および動脈硬化進展抑制効果を調べる。対象となる2型糖尿病患者を、摂取順序を指導する群と、従来の食品交換表を使ったエネルギー制限の食事療法を指導する対照群の2群に分け、無作為化比較試験 (RCT) を実施し、月に1回血糖コントロール、血清脂質、体重、血圧等を調べる。さらに、長期間の動脈硬化進展予防効果を調べる。
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Strategy for Future Research Activity |
食品の摂取順序による長期間の動脈硬化進展予防効果を調べるため、1年に1回、頸動脈内膜中膜複合体肥厚度(IMT)、プラークスコア、脈波伝播速度(PWV)を5年間検査し、対照群と比較検討する。また、間食の摂取時間のちがいと血糖の日内変動に与える影響についても調べる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究成果を国際学会2-3回、国内学会において数回発表を予定しているため、研究費は参加費用旅費に使用する。また、研究論文がアクセプトされたが、それをOnline Openにするための費用が必要となる。外来糖尿病患者を対象に実施する臨床試験のため、研究員を雇用し、研究内容の説明、同意書を得る必要がある。さらに臨床研究を進めるため、センサー、ディスポ針、検査費などが昼用となる。
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Research Products
(14 results)