2013 Fiscal Year Annual Research Report
一般住民における身体組成が心血管病発症および死亡に与える影響:久山町研究
Project/Area Number |
23500842
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岸本 裕歩 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (00596827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二宮 利治 九州大学, 大学病院, 助教 (30571765)
熊谷 秋三 九州大学, 学内共同利用施設等, 教授 (80145193)
清原 裕 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80161602)
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Keywords | 身体組成 / 死亡 / 地域住民 / 前向き研究 |
Research Abstract |
平成25年度は全身の筋肉量と死因別死亡の関連を検討した.平成19年の久山町循環器健診を受診し身体組成や他の解析項目に不備のない2928名から,心血管病および悪性腫瘍のない2284名(男性943名,女性1341名)を解析対象とした.これまで,筋肉量の絶対値を解析に使用し体格の影響が考慮されていなかったことから,筋肉量を身長の二乗で除した筋肉度を用いて死亡との関連を検討した.筋肉量の分布は性・年齢階級に関わらず正規分布を示した.死因はICD10により循環器死亡(I00~I99),悪性腫瘍死亡(C00~C97),呼吸器死亡(J00~J99.8),その他の死亡に分類した.追跡期間は対象者それぞれの健診受診日から平成25年4月7日までとした.追跡中に82例の死亡をみた.性・年齢調整した総死亡のハザード比は筋肉度が高い群ほど有意に低下した(p<0.0001).多変量解析で年齢,性,収縮期血圧,降圧薬の服用,糖尿病,総コレステロール,BMI,喫煙,飲酒,定期的な運動を調整してもこの関連は変わりなかった(ハザード比:0.66,95%信頼区間:0.51-0.86,p<0.002).死因別にみると,その他の死亡を除く全ての死因において,筋肉度が高い群ほど死亡リスクが有意に低下した.
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