2012 Fiscal Year Research-status Report
肥満症、メタボリックシンドロームにおける食事のリズム調節因子の解析
Project/Area Number |
23500845
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
正木 孝幸 大分大学, 医学部, 助教 (00423715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉松 博信 大分大学, 医学部, 教授 (00166993)
後藤 孔郎 大分大学, 医学部, 助教 (10457624)
千葉 政一 大分大学, 医学部, 助教 (20457633)
加隈 哲也 大分大学, 医学部, 講師 (80343359)
清家 正隆 大分大学, 医学部, 助教 (40253794)
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Keywords | 肥満症 |
Research Abstract |
肥満や糖尿病、メタボリックシンドロームなど生活習慣病を考える上で食習慣への介入は重要である。現在その中でどれ位、どのような食事を食べたのかという食事量や食事内容への解析が主に行われている。一方で食事の量、内容とあわせて、間食、夜食などいつ食べたのかという食事時間帯のずれ、いわゆる食事のリズムの解析も重要な因子である。今回の実験目的は、食事時間のリズムの違いと、肥満症、メタボリックシンドロームとの関係を、マウスを用いて解析していくことである。実験方法はマウスを摂食リズムにより、(A)通常モデル群、(B)摂食量はかえずに暗期中心に摂食する暗期摂食群、(C)明期中心に摂食する明期摂食群の3群に分け3週間解析した。その時の実際の食事量と体重の測定を経時的自動摂食リズム解析装置を用いて日々測定し、まずその表現形を解析した。通常の15%前後の餌では3群ともに著変は認めなかったが、60%高脂肪食を摂取したときはC)明期中心に摂食する明期摂食群が有意に(A)通常モデル、(B)摂食量はかえずに暗期中心に摂食する暗期摂食群に比較して末梢組織の糖脂質代謝因子と脳からのリズム関連分子の変化を認めた。具体的には、明期中心に摂食する明期摂食群で肝臓および白色脂肪内の中性脂肪含量と白色脂肪内のレプチン、腫瘍壊死因子の増加所見を認めた。また脳ではヒスタミン合成酵素含量の日内リズムが軽度ずれていた。以上より高脂肪食負荷時に、通常は摂食しない明期中心に摂食することが肥満また糖尿病の発症につながりその関連因子として脂肪組織のレプチン、腫瘍壊死因子、脳内のヒスタミン合成酵素含量が関与している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的の達成度の区分としてはおおむね順調に進展している。平成24年度の計画では、摂食リズム変化モデル動物の末梢性因子の解析と脳からのリズム関連分子の解析を行う予定であった。当初の予定通り摂食リズム変化モデル動物の末梢性因子の解析としてレプチン、腫瘍壊死因子が、脳からのリズム関連分子としてヒスタミン合成酵素の解析結果が得られており全体としておおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
次に平成 25 年度に、摂食リズム変化モデル動物の末梢性因子の解析と、脳からのリズム関連分子のより詳しい解析を行い今年度得られた結果とあわせて解析を進める。まず摂食リズム変化モデル動物表現形の確認と各生理学的な検査を施行する。血中、末梢組織の糖脂質代謝因子の解析では白色脂肪、血中内の総アディポネクチンと高分子型アディポネクチンなどの組織内のサイトカイン測定を行い今回得られた因子との関連を調べる。また脳内ではヒスタミン関連因子としてヒスタミンH1受容体とH2受容体の変化の解析を行う。サイトカイン測定は、ウエスタンブロッテイング法やエライザ法で実施する。また脳内でのリズム関連因子の変動はウエスタンブロッテイング法などを用いて解析を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験のモデル動物の購入とあわせて肝臓および白色脂肪内の血糖、インスリン、中性脂肪や総アディポネクチンと高分子型アディポネクチンなどの血中、組織内のサイトカイン測定のためのエライザキットなどを購入する。あわせて脳内でのリズム関連因子の変動の解析のためのウエスタンブロッテイング法、リアルタイムピーシーアール法の試薬を購入予定である。また脳内ではヒスタミン関連因子の検体は免疫染色を行うためそれらの試薬などの購入も計画している。
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Research Products
(3 results)