2012 Fiscal Year Research-status Report
日本に暮らすアフリカ人の健康問題と生活の諸相との関連についての研究
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23500885
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
若林 チヒロ 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (40315718)
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Keywords | 国際情報交流 / アフリカ / ガーナ / 日本 / 定住外国籍住民 / 健康 / 生活 / ライフスタイル |
Research Abstract |
1980年代以降、来日し定住する外国人が増加し、アジア出身者や南米出身者と共にガーナやナイジェリアを中心としたサブサハラアフリカ出身者の来日も急増した。これは、日本の地域や学校、職場においてアフリカ出身者と共に生活するという、日本の人々や日本社会にとって初めての経験をもたらした。 初期の来日から四半世紀が経過し、帰国して母国での生活基盤を築きなおす人や、母国と日本を往来して生活する人も増える一方、日本人との結婚、二世の子・三世の孫の誕生などを経て日本に定住するアフリカ出身者も増加した。帰化する人や日本の国籍をもつ二世の子らとともに、アフリカ系日本人という人口集団となっている。今後は、彼らの多くは子の独立、退職、高齢化を迎えて新たなライフステージを経験し、二世の子らの多くは独立して新たな世帯を形成することになる。本研究のねらいは、これらアフリカ出身者が滞日経験を通じて経験する生活問題や健康問題を把握・整理しつつ、滞日経験者と家族および周囲の日本の人々の経験を通じてみえる日本社会を描くことにある。 今年度は、昨年度に引き続き、既存の関連資料や文献、情報を整理すること、外国人に関するデータが得られる行政統計の特徴把握と整理を行いつつ、外国人集住地域におけるフィールドワークおよびヒアリング、関連研究者との情報交換などを行い、日本における外国人やアフリカ地域出身者の人口移動、居住、世帯、就労、人口動態など、健康と生活に関するデータとフィールドの現状把握に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究はやや実施が遅れている。とくに当初実施予定であった現地調査が行えなかったために、繰越金が生じた。これら現地調査は次年度に変更することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に実施予定であった現地調査は次年度に変更することとなったため、2013年度は現地調査を中心に研究計画を組む予定である。事前に十分日程調整を行いたい、まとまった期間のフィールドワークを確保したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前度実施予定であった現地調査を今年度に変更するため、研究費の使用は主に旅費、現地調査費、謝金、PC、記録機器などの調査用機材の購入費に充てる予定である。
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