2013 Fiscal Year Annual Research Report
生活力育成を目指した領域別達成度ごとの消費者市民教育教材開発に関する研究
Project/Area Number |
23500888
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
岸本 妙子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (80249375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大本 久美子 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (30548748)
吉井 美奈子 武庫川女子大学, 文学部, 講師 (60413481)
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Keywords | 消費者教育教材 / 消費購買行動 / 生活情報 / 生活デザイン / 衣生活分野 / 住生活分野 / 教材開発 / 体系的な学び |
Research Abstract |
生活力育成を目指した消費者市民教育を行うために、衣・住生活における大学生の消費行動の実態調査結果をふまえて消費者教育を体系的に行うための領域別目標を掲げ、その目標を達成できるような教材開発を行った。消費者市民教育の領域分けは、これまでの研究成果に基づいて、「安全」、「契約・取引・家計」、「生活情報」、及び「環境・責任・倫理」の4つの領域を用いた。本研究によって、これまでに開発した食生活分野における教材に加えて、高校生・大学生向けの衣生活分野及び住生活分野について体系的な学びのできる教材を開発し、その効果を検証した。 本研究で作成した衣生活分野の教材は、絵双六を基にした「洋服買い物すごろくゲーム」である。このゲームでは、様々なカードを引いたり指示に従ったりしてグループで話し合いながらゴールを目指す中で、学生達が体系的に消費生活力を身に付けることができるようになっている。2大学の学生で試用し、検証の結果、全ての領域別目標で点数の向上が見られ、学生の満足度も高かった。 次に作成した住生活分野の教材は、「住まい選びで大切にしたいこと―ダイヤモンド・ランキング―」である。このゲームは、「一人暮らしをする」という設定で、住まい選びの際に『大切にしたい価値』を各自がダイヤモンド・ランキングの手法によって選択し、その結果についてグループで意見交換を行わせ、その後、条件カード[ライフステージカード]をグループで1枚引かせ、その条件にふさわしい住まいを考えさせることにより、大切にしたい価値は、個人の考え方や家族の状況、ライフステージによって異なることに気付く中で、学生達が体系的に消費生活力を身に付けることができるように工夫し、複数の教育現場で実践したうえで改良を重ねた。 これらの食・衣・住生活3分野の教材とその関連資料を「生活力育成を目指した消費者市民教育教材」と題した冊子として製本した。
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