• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

乳児期から就学期の絵本を介した親子の相互作用に関する縦断的検討

Research Project

Project/Area Number 23500890
Research InstitutionSeitoku University

Principal Investigator

藪中 征代  聖徳大学, 教職研究科, 准教授 (50369401)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉田 佐治子  摂南大学, 教職課程, 准教授 (20331382)
Keywords絵本 / 読み聞かせ / 相互作用 / 就学期 / 子育て
Research Abstract

本研究は、平成17年度から開始した「絵本を介した親子の相互作用に関する縦断的研究」を踏襲し、乳児期から就学期にかけての親子間の絵本を介した読み聞かせを分析することで、子どもの読書態度およびコミュニケーションスタイルの習得と親子間で行われる情報交換との関係を明らかにすることを目的としている。
平成24年度は、小学1年生の子どもをもつ家庭12組を対象に絵本の読み聞かせ場面における親子の相互作用の発達的変化、および協力家庭へのインタビュー調査を行った。これらについては、絵本を介した親子の関わりの観点から検討し成果をまとめた。
1.研究経過
(1)指定された絵本の読み聞かせ:毎月1回開催される「絵本と子育ての会」で親子に個室において研究者が指定した絵本を読み聞かせてもらい、その様子をビデオ録画した(計12回実施)。(2)家庭における読み聞かせ:各家庭における自由な絵本の読み聞かせの様子、絵本とのかかわりについて、親に絵本ダイアリーに毎日記入してもらった(計1年分)。(3)絵本と子育てについて、協力家庭の親子に平成24年度はインタビュー調査を実施した。
2.主要結果
指定された絵本の読み聞かせ:文字のない絵本を「児が親に読み聞かせる場面」の親子のやりとりを検討した。親の読み聞かせスタイルが児の絵本の読み聞かせに影響を及ぼしている。また、親がinitiativeをとった数には個人差が認められた。親が質問や投げかけが多い組は、児の発話が少なく、児の拒否的反応が認められた。親の共感的発話は、児がリードすることを励ますことが多くみられ、それによって児に主体的な読み聞かせの意志が認められた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

親子の絵本を介したやりとりについての達成度は以下の通りである。
(1)親子での絵本の読み聞かせ調査を月1回実施し、その読み聞かせ場面を録画した。現在、言語的・非言語的行動を書き起こしている。書き起こしたデータを横断的・縦断的に検討し、平成23年度調査データを学会で発表した。
(2)家庭における絵本の読み聞かせ調査:絵本ダイアリーの記述を1ヵ月単位で分析中である。
(3)「絵本と子育て」に関する質問紙調査:平成23年度実施の質問紙調査が対象園の都合で年度末にずれ込んだことにより、平成24年度になって回収となった園が多数出たために、回収後のデータ入力、分析に時間を費やした。そのため、平成24年度計画していた質問紙調査は平成25年度にまとめて実施することとした。平成24年度は、「絵本と子育ての会」に参加している親子にインタビュー調査を実施した。

Strategy for Future Research Activity

(1)毎月1回の親子での絵本の読み聞かせ、家庭での読み聞かせに関するダイアリーの記述は、平成24年度同様継続実施する。また、指定した絵本の読み聞かせに使用する絵本、家庭での読み聞かせに使用する絵本の選択を、絵本に精通した協力者とさらに検討をしていく。
(2)平成25年度は対象児が小学2年生になるので、学校生活や学習態度、親の子どもに対する期待や態度について、平成24年度実施したインタビュー調査の内容を精選して、広く小学1・2年生の保護者に質問紙調査を実施する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度に使用する研究費が生じた理由は以下の通りである。平成24年3月の「絵本と子育ての会」の実施は、月末の3月30日であった。そのため、3月30日の分の経費を平成25年度に計上した。平成25年度の研究計画は以下の通りである。
(1)平成23年度からの継続であり、毎月開催している「絵本と子育ての会」の時に、各親子に研究者が指定した絵本の読み聞かせを行ってもらい、それをビデオ録画する。そのための絵本、ビデオ撮影用のテープ等が必要である。また、撮影ビデオを起こす作業等に研究補助者の協力を得る。
(2)家庭における絵本の読み聞かせ等を絵本ダイアリーに記述してもらう。「絵本と子育ての会」を運営していくためのスタッフとの打ち合わせ等の費用、家庭での読み聞かせに使用する貸与絵本(毎月2冊)の費用が計上されている。
(3)「絵本と子育て」に関する質問紙調査:平成23年度と同様に対象者と同年齢の小学2年生の子どもをもつ家庭を対象とする質問紙調査を12月に実施する予定である。そのための質問紙の印刷・発送・データ入力の費用を見込んでいる。
(4)平成24年度調査データの一部を学会において発表予定である。そのための学会旅費を計上している。

  • Research Products

    (4 results)

All 2013 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] 昔話絵本の絵が幼児の理解および作話に及ぼす影響2013

    • Author(s)
      藪中征代
    • Journal Title

      聖徳大学研究紀要

      Volume: 23号 Pages: 1-8

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 絵本を介した親子のやりとり(8)―就学期の幼児をもつ養育者の絵本に関する意識調査を通して―2013

    • Author(s)
      藪中征代・吉田佐治子・村田光子
    • Organizer
      第24回日本発達心理学会
    • Place of Presentation
      明治学院大学
    • Year and Date
      20130315-20130317
  • [Presentation] 絵本をめぐる親子のやりとり―『あいうえおの本』の絵本の読み聞かせを通して―2012

    • Author(s)
      藪中征代・吉田佐治子・寺田美子
    • Organizer
      日本教育心理学会第54回総会
    • Place of Presentation
      琉球大学
    • Year and Date
      20121123-20121125
  • [Presentation] 1冊の絵本をめぐる親子のやりとり―文字のない絵本『ぞうのボタン』の読み聞かせを通して―2012

    • Author(s)
      藪中征代・吉田佐治子・村田光子
    • Organizer
      日本保育学会第65回大会
    • Place of Presentation
      東京家政大学
    • Year and Date
      20120504-20120505

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi